第12回模擬国連会議関西大会
第67会期 国連総会 第二委員会(67th UNGA EOCOFIN)
- 議題
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Sovereignty and Natural Resources
天然資源の扱いと国家主権
- 会議設定
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| 募集人数 | 39 名 |
会議監督 | 石井 雅浩 (国立研究会 中央大学法学部3回生) |
| 議長 | 西沢 眞璃奈 (早稲田研究会 早稲田大学文学部3回生) |
| 秘書官 | 加藤 成美 (国立研究会 東京外国語大学外国語学部3回生) |
| 使用言語 | 日本語・英語/日本語/英語(公式/非公式/決議) |
- 国家主権――――――
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国家主権とはなんなのだろう?
投資と国家とはどういったつながりがあるのだろう?
天然資源はどう扱われ開発されていくのだろう?
- 国割り
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からご覧になれます。
- 議題解説
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「資源」とはいったい何なのでしょう。思いつくだけでも多くの「資源」と呼ばれているものがあると思います。現代社会で生活していく中で、「資源」との関わりは切っても切り離すことができないものだと思います。では、「資源」をめぐり争いが起きていたらどうでしょう。人間の生活が脅かされることにつながるのではないでしょうか____
資源の希少性や有限性を認識し持続可能な開発を進めていこうという流れが今あります。この流れの中で、ウエストファリア以来の国家主権という概念をいかにとらえていくかというのがこの会議の根底です。
天然資源に対する恒久的主権に関する決議は、1962年に採択され、66年の決議で具体化されています。植民地であったことの多い途上国は、その国家としての権利を回復していく中で、自国の権利として天然資源に対する権利を主張、取得していきました。自由貿易体制が確立され、グローバル化が進む現代にあっては、資源ナショナリズムという傾向をも指摘されています。資源に対する紛争の火種はまだまだ存在しているのです。
今回の会議では、①投資ルール ②持続性 ③自由貿易体制といった議論の柱を用いて、国家主権が天然資源の扱いに関してどのように働いているのかを議論してもらいたいと思います。
- 議題メッセージ
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この議題を議論していく中で、国家主権というものを認識し、その他の議論においてもどのように国家主権というものは関わっているのかということを掴む機会の一端となってほしいと思います。
天然資源にはさまざまな側面があり、平和を創造することもあれば、平和を破壊することもあるでしょう。人間の生活と様々な面で関わりあってくる天然資源を一つの題材として、現在の国際秩序を掴み、今後どうあるべきかを議論してもらいたい と思います。
【参考文献・URL】
中谷和弘他『国際法』(有斐閣アルマ、2007)
櫻井雅夫『新国際投資法』(有信堂、2000)
鳥飼行博『開発と環境の経済学』(東海大学出版、1998)
柴田明夫『資源争奪戦 最新レポート2030年の危機』(かんき出版、2010)
- 会議コンセプト
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コンセプトは熟議です。深い議論を積み重ね有意義な時間を過ごす、それこそが会議参加者がお金を払ってまで参加する会議であるべきだと思います。
この議題は、国家主権、天然 資源、貿易と投資という題材が大きな割合を占めることになります。これらの題材に関して基本的な知識を持ち、さらには担当国と関係国のかかわりを掴み、会議準備を進める。そして会議戦略とそれをもとにした外交という場面を用い政策の実現を図っていってほしいと思います。深い議論をしていく中で、妥結点を見出すという交渉もしていってもらいたいと思います。
この会議を通じて国際社会の根底を流れている主権というものを掴みとってほしいと思います。概念に関して議論したい、実務的なことを議論したい、経済って難しいかもって思っている人、そんな人にぜひ参加してもらいたいです。議場でお待ちしています。
- 大会テーマ×議題
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今大会のテーマは「国連ってなんであるの?」である。そもそも国連とは、主権国家によって構成される組織であるが、その機能は決して世界政府ではない。ある意味で主権国家体制そのものを現しているともいえる。それは、冷戦期の機能不全などを見ればよりわかるのかもしれない。
今回議題の中で「国家主権」というものに触れた。主権国家によって構成される国連という場で、主権を考慮に入れずに物事が進むことは果たしてあるのだろうか。考えにくいと思う。たぶんこの問は「国益とはなんなのか?」という問にもつながると思う。「国益」という抽象的で個人によっても考え方に差が生まれるうるものを求めあう場で、主権を巡る問題はなんにせよ核心にあるのではないかと思う。そしてその議論の場が外交の場であり、その一部としての国連なのだと思う。
今回の会議では、3つの柱がある。天然資源に限定し国際投資協定の策定の検討を行うこと。天然資源の持続可能な開発(SD)を検討すること。国際貿易と発展の関係を、国際経済情勢を踏まえ検討すること。それぞれは大きな柱であり、経済を主たるテーマとする第2委員会(C.2)でも幅広く議論されている。この会議は、C.2での問題となっているアジェンダをある意味でフリーに「天然資源」という媒介を用いて考え抜いてもらうことを参加する方には求めたいと思う。したがって、天然資源から大きく外れた問題や、他の委員会で話すべき問題は議論していただけない。
各国には「資源と発展」「資源と貿易」「資源と投資」「資源とSD」「資源と経済」「資源と国益」「資源と主権」…という風に様々な関心事項が必ずあるはずです。この会議では主たる関心を認識しあい、各国にいまどういった行動が国連や加盟国に求められるのかを議論していただきたい。
最後に、このような内容で大会テーマと議題を結ぶことができたのかいささか疑問は残りますが、ひとつ言えるのは、議論するのは学生で、実際の国家ではないということです。そこには可能性と限界というものがあると思います。一人一人が何かを掴めるような会議を行うことができれば幸いだと思う。
- 国選びのポイント
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この会議での、国選びは、単に先進国がしたい、途上国がしたい、資源大国がしたい、などのようなストレートな選択をしてもらっても構わないと思います。
会議に参加するときには、「何らかの目的」があってほしいというのが会議監督としてはあります。それは、担当する国を通じて得られる知識に対して何を求めているのかという点がまず挙げられます。先進国の立場を通じて問題の理解をしたいのか、途上国の立場を通じて問題を理解したいのかといったものです。なぜなら担当国の視点で会議には参加しますが、もっと大きな視点で問題を認識するのが、知識として使うときには大切になってくるというのがあると思っているからです。
次に、この会議においてどういう立ち位置を望むのかといった点があると思います。重要そうな国を担当してバリバリ会議をするのか、大国などではなくても自国の国益を求めて主張していきたいのかとかいったものです。それは、先進国として国際経済秩序を主導したいのか、新興経済国としてこれに参画したいか、資源保有国として自国の国益を主張したいか、開発途上国として自国の発展とつながるようなシステムの話をしたいかといったようにも言えます。
他にもポイントとなることはあると思いますが、大事なのはどんなことをしたいのかだと思います。まとめると、リサーチしてみたい国、担当してみたい国を選んでみるのがいいのかもしれません。
- プレス
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【登場人物】
●プレスのもーりすさん(M)
京都研究会神メン。コミュ障。趣味は競馬。研究統括の植松さんから「経済学部である」「なんとなくやってくれそう」という理由から今大会のプレスを打診され、当人も「経済がからみそうな議題だし面白そうかなぁ」というなんとなくの理由で引きうける。今大会で縦グランドスラム(4年連続参加)が自分ひとりであることを恥ずかしく思っている。
●木村うい書記官(U)
京都研究会老メン。かわいい女の子。先輩に対してもズバっと切り込む。最近幸せ(ry
【プレスの立ち位置】
U 「もーりすさんはC2のプレスをどういった立場で報道するんですか~?」
M 「うーん… 最初は競馬新聞風につたえようと思ったんだけど… 「大外から サウスアフリカ~!!!」みたいな感じで」
U 「……」(冷たい目でもーりす氏をみつめるういちゃん)
M 「…… まじめな話をすると、『今会議の内容を経済学的な視点からみてみよう』というのをコンセプトにしようかなと思ってるんだ」
U 「経済学ですか?なんだか難しそう…」
M 「恐らく新メンが多い会議だし、BGの内容からして定性的な根拠に基づく議論が中心に行われると予想されるからこそ、一方で定量的なお話をすることで参加に議題に関する新たな視点を提供できればなぁと… ただし、ディレクから「国際機関の立場で報道するように」という指示をうけているから、立場としてはIMFか世界銀行のエコノミストの立場で行こうかと思っています。」
U 「でももーりすさんって経済学部でも金融工学を専攻されているんですよね? 経済学的批評できるんですか?」
M 「…(汗)」
会議展望
U「ところで会議ですけど、C2はすでに事前交渉もはじまっていますよね。まだ一部の大使しか動いていない感じですけど、やっている人はそれなりにやっていますよね。」
M「そうだねぇ。やっぱり注目すべきは合衆国が提案した「三大論点をひとつに絞る」というものだよね」
U「ああ、それはわたしも少しびっくりしました。たしかにUSがいうとおりひとつひとつ の論点でひとつの会議ができそうな感じですもんね… しかもこの意見に賛同する大使もそこそこ集まりそうだし…」
M「ただ、ここだけの話、この意見に懐疑的な人もいたことはいたよね。やっぱりこの会議を制するポイントとなるのは政策立案面における「各論点における自国の立ち位置の把握」はもちろん、そこから先の会議戦略面では「三論点をあわせたマクロ的な戦略」ということになるんだろうね」
U「政策立案の際に自国が論点に対してどういう見解をとるのかというのは基本だと思うんですけど、会議戦略面もですか?」
M「例えば仮に「論点をひとつに絞る」という点では一致をみたとしても、自国があまり話したくない論点が採用されてしまったら国益が大きく損なわれる可能性がある。大使たちは仮に論点をひとつに絞ることに賛同するとしたら、自国だけではなく他国がどの論点に興味をもっているか、もしもそこで自国の形勢が不利であるならばどのように打開していくかが重要だろうね。 他方、論点をひとつにしない場合も同様で、それならばそれで論点のボリュームに対して時間がかなり限られている以上、如何に自国が話し合いたい内容を魅力的に提示して賛同を得ていくか… などなど議題がダイナミックであるからこそ、相手の戦略まで見越した自国のマクロ的な会議戦略の構築が重要になってくるだろうね。」
U「なるほど… 今後も事前交渉から目が離せませんね^^ ところでもーりすさんは会議戦略について偉そうに語っているということは、さぞや普段から会議戦略を緻密にたてて成功を収めているということなんでしょうねぇ?」
M「……(爆)」
E N D (登場人物は現実に存在しますが、この会話自体はフィクションです)
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