国連安全保障理事会
(SC)
- 議題
- コソボ情勢
The Situation in Kosovo - 募集定員
- 16名(オブザーバー含む)
- 会議監督
- 土井 翔平 (日本模擬国連京都研究会、京都大学法学部3回生)
- 議長
- 中島 兵 (日本模擬国連日吉研究会、慶應義塾大学商学部4回生)
- 秘書官
- 本間 愛珠 (日本模擬国連早稲田研究会、学習院大学法学部2回生)
- 使用言語
- 日本語/日本語/英語 (公式/非公式/決議)
なぜ人や国家は争うのでしょうか?
どうすれば平和は実現できるのでしょうか?
そして、平和とはなんなのでしょうか?
人類が登場して以来、未だに解決されないこの問題を、コソボ情勢を題材にして考えることがこの会議のテーマです。多くの方はコソボ問題を、1999年のNATOによる「人道的介入」の問題として考えているかもしれませんが、コソボ問題はそれだけではありませんし、また、未だに続いている問題でもあります。
1991年にバルカン半島に存在していた多民族国家のユーゴスラビア連邦は、民族紛争が発生して崩壊していき、セルビア領内のコソボ自治州でもアルバニア人達が独立を掲げて戦争が始まりました。戦争は激化の一途を辿りましたが、国際法上、武力介入に必要な安保理決議は常任理事国のロシアや中国などの拒否権で採択の見込みはなく、1999年にNATOは人道的破局の回避を理由に安保理決議のないまま空爆を敢行しました。その後、コソボの地位を巡るセルビアとコソボの交渉は決裂し、2008年にコソボは一方的な独立宣言を行いました。
今回、皆さんには1998~1999年の空爆直前から直後にかけての安全保障理事会の一連の流れをシュミレートしていただきます。コソボを巡り欧米諸国と途上国との間で、大きく分けると3つの対立軸があります。
1. 内戦、民族紛争は国際の平和を脅かすのか?――欧米諸国は一国の中の武力衝突も国際の平和を脅かすとする一方、途上国は国内問題だとしました。
2. コソボ情勢を解決するために武力介入をするべきか?――欧米諸国は武力介入でしか解決できないと主張しましたが、途上国は内政不干渉原則に反するとしました。
3. 人道を理由に安保理決議のない武力行使は認められるか?――欧米諸国は人道危機を見過ごせないとしましたが、途上国は国際法に違反すると主張しました。
これら3つの問題だけでも十分に思考し、議論する意味があると言えます。しかし、コソボ問題の奥に踏み込めば、人権や国家主権、民族といった今日の国際社会の根底にある概念とそれらが抱える問題に直面します。別の角度からは、アメリカのユニラテラリズムや国際連合の限界などの問題も指摘されており、まさにポスト冷戦期の国際秩序は変動の時期にあると言えるでしょう。 つまり、これらの問題は今日の国際秩序のあり方について挑戦を突きつけているのであり、その点でコソボ問題は格好の題材となります。
この議題は奥が深い一方で議論がしやすいため、会議では思考し、議論することの楽しさを実感してもらえる上に、皆さんの世界を見る目を養い、今後の模擬国連活動をより充実させてくれます。例えば、この募集要項を書いている今、リビアに対する武力行使が行われていますが、コソボ情勢と照らし合わせることでまた違った一面を見ることができます。安全保障やコソボ問題に興味がある方はもちろん、新しい視点から世界の変化を見たい方もぜひ参加して下さい、議場でお待ちしています。
【参考文献・URL】
- 千田 善「なぜ戦争は終わらないか」(2003) みすず書房
- ノーム・チョムスキー「アメリカの『人道的』軍事主義」(2002) 現代企画室
- 木村元彦「終わらない民族浄化」(2005) 集英社
- Q.
自己紹介をお願いします。
- A.
みなさんこんにちは。土井翔平です^^京都大学法学部3回生で、政治史を専攻しています。ちなみに、京都研究会の前会長の老メンです。
- Q.
ではまずはじめに議題の簡単な紹介をしてください。3行でお願いします(笑)
- A.
1998-99年にタイムスリップをして、ユーゴスラビアという国の民族紛争と人道危機について安全保障理事会で議論します。民族紛争や人道危機は単なる国内問題なのか、人道危機を前にして国際社会は何もしなくていいのか、という問題について考えてもらいたいです。
- Q.
なぜ、関西大会でそのような会議をしたいと思ったのですか?
- A.
安全保障理事会は15ヶ国しか参加国がないので、少人数で熱い議論が交わせますし、コソボ情勢は具体的な議論なのでしっかりと議論ができます。僕も新メンの時の関西大会で安全保障理事会に参加し、すごく楽しかったのは今でも覚えています。そんな中でなぜコソボ情勢なのかというと、国際政治の重要な概念の問題がいくつも出てきて、国際社会全体を考え直す格好の題材になると思ったからです。
- Q.
なるほど。では少し掘り下げた質問になります。どういうことをこの会議では話し合うのですか?
- A.
国内の民族紛争や人道危機についてどのように国際社会が対応するのか、特に武力行使による介入をするべきなのか、というのが大きな論点になると思います。各国の意見は、大きく分けると、西欧諸国は人道の観点から武力介入を主張しますが、途上国は内政不干渉義務を盾にしてこれに反対します。しかし、必ずしもそうとは言えない国もいくつかあります……
予想される対立軸は以下の通りですが、過去に囚われない国益設定を期待しています
- Q.
なるほど。 では、ディレクとしてこの会議の魅力はなんだと思いますか?
- A.
上にも書いたのですが、少人数による具体的な議論が出来るというのは魅力の1つです。また、安全保障理事会に関係するのですが拒否権と決議の法的拘束力の存在のために、多数派のゴリ押しやあやふやな妥協がしにくいのも魅力だと思います。
一番大きな魅力はコソボ情勢が単に具体論では終わらない問題だということです。コソボ問題には主権、民族、人権、安全保障、国際法……と国際社会の根底に深く関わっています。この問題を通じてポスト冷戦期の国際秩序に思いを馳せ、今後の模擬国連活動を充実させることが出来ると信じています。
- Q.
その魅力を十分感じるために、参加者にはどんなことを望みますか?
- A.
リサーチとかタスクとか交渉を頑張るというのはどの会議についても言えることですが、この会議は他の会議と比べて人数が少ない分、参加者1人あたりの「頑張って欲しい量」も多くなってしまいます。
また、この会議を交渉ゲームで終わらせないためには、コソボ情勢という具体論を通じて、国際社会という抽象論に思いを馳せる思考が必要だと思います。そのためには、会議の結果だけではなくそれに至るプロセス、政策立案や交渉自体を大事だと思える人に来てもらいたいです。分かりやすく言うと、国際社会全体について見通してみたい!という思いがあると嬉しいです♪
- Q.
それは素晴らしいですね!では、話を変えてみます。 もし自分が参加者だったら、今年の関西大会ではどこの会議にでますか?(笑) また、自分が参加者なら関西大会のどういうところを楽しみたいですか?
- A.
自分の会議ですね(笑)それ以外だと国際連盟規約や先住民の権利、インターネットの会議で迷っていると思います。国際連盟規約は第1次世界大戦後の国際秩序形成という意味で興味がありますし、先住民の権利も民族自決権との関係で面白いなぁと思います。インターネットの会議はインターネットと政治という最先端の問題を扱っていて面白そうです。
どの全国大会についても当てはまるかもしれませんが、やっぱり人との交流を楽しみたいです。特に老メン以上は関西大会以降はなかなか全国大会に出れないと思うのですが、そのような先輩と話せる機会というのは大きいなぁと思います。
- Q.
ありがとうございます。 では最後に、参加者へ意気込みをひとこと!
- A.
夏休みの前半をモギコクに使うのは迷うかもしれませんが、それだけの価値をこの会議は提供します。皆さんと京都で夏の思い出を作れるのを待っています♪
- Q.
本日はありがとうございました。
- A.
ありがとうございました。
