大会テーマ「点と点をつなぐ」
1945年、2度にも及ぶ悲惨な戦争を経験した国際社会は1つの新しい国際機関を設立しました。その名は「国際連合」、世界が団結した瞬間でした。その後、国際連合は長きに渡る冷戦、多くの植民地独立による加盟国の増加、環境問題等の新たな国際問題の勃発などの壁に直面しながらも、様々な国益が絡み合う国際問題に対して、国連としての答え、言いかえれば世界に存在するほぼ全ての国の同意を提示してきました。 では、国連としての答え、国連における合意はどのようにして生まれてきたのでしょうか。
現在の国連に存在する様々な議事録、決議案、決議を見てみましょう。そこには大使が他国の大使と様々な交渉を繰り広げ、時には衝突、妥協によって合意を生み出していく様子を見ることができます。交渉や妥協とは、各国大使たちが自国の国益と他国の国益をつなぎ、時にはぶつかりあい、そこから新しい国益と国益のつながりを生み出し、自国の国益と国際益をつなぐということでしょう。国連が残してきた多くの決議、宣言、条約は、それらのつながりの集合体なのかもしれません。
たとえ大国であっても、単独で問題に対処することはできない
とワルトハイム元国連事務総長の言葉にもある通り、経済、環境、人権問題といった国境を越え、もはや一国では解決できない国際問題は、他国との広範な協力が必要であり、その協力や支援を得るために各国は自国と他国をつないでいくより他ないでしょう。参加者の皆さん扮する各国首脳・大使たちは自国の国益を他国の国益につなぎ、妥協や協力を引き出し、問題の解決につなげていかなくてはなりません。
また、近年はオスロ条約や気候変動条約締約国会議などでみられるように、従来の国連の中心にあった国家だけでなく、非政府団体や市民が国連とつながることで、世界的な問題の解決に大きく貢献することも増えています。
このようにみなさんが模擬国連活動でシミュレートする会議の成果に「つながる」交渉や妥協の根底にはたくさんの加盟国の「つながり」が存在することから、今年度のテーマを「点と点をつなぐ」とさせて頂きました。
「点」と「点」は参加者によって異なるでしょう。大使として「担当国」と「他国」をつなごうとする一方で、「自身」と「担当国」をつなげようとして、ジレンマに悩むかもしれません。また、時には「過去」と「現在」をつなぐこともあるかもしれません。会議だけでなく関西大会の様々なイベントを通して、皆さんの周りにたくさん散らばる「点」を、皆さん自身で拾ってつなげて欲しいという願いから、「点」の内容は明確化していません。
あなたの「現在」とあなたの「未来」をつなぐために、あなたはどんな「点」をつなぎますか?
様々な「点」を用意して、皆さんを夏の歴史ある京都でお待ちしています。
第11回模擬国連会議関西大会運営事務局 研究統括 廣政 怜未
日本模擬国連京都研究会所属、立命館大学国際関係学部3回生
