会議概要

議題

Promotion and protection of human rights
~The right to peace~
人権の保護と促進~平和への権利~ 

会議設定

設定会議69会期総会本会議(b) 第三委員会 
募集人数30人(すべてシングルの予定)
会議監督佐藤一誠(一橋大学社会学部3年)
議長藤原雄太(慶應義塾大学商学部3年)
秘書官三木薫(お茶の水女子大学生活科学部3年)
杉山加奈(同志社大学社会学部2年)
報道官安良城桃子(東京外国語大学国際社会学部4年)
使用言語日本語/日本語/英語
(公式発言/非公式発言/公式文書)

 

 

国割

国名

Argentine
Australia
Belgium
Brazil
Canada
China
Costa Rica
☆Cuba(最重要国)
Cyprus
Egypt
France
India
Indonesia
Iran
Israel
Italy
Japan
Nigeria
Russian Federation
Saudi Arabia
Singapore
South Africa
Spain
Syria
Turkey
United Kingdom
United States
Venezuela
Zimbabwe
AEDIDH(スペイン国際人権法協会、オブザーバー)

黒字…賛成国 赤字…反対国 紫字…棄権国 (投票行動はすべてA/RES/67/173を参照)

 

 

議題概要

議題背景

「平和への権利」において、キーワードは三つあります。それは「戦争」、「平和」、「人権」です。
日本に暮らす皆さんの多くは、何ら問題なく「平和」を享受していると思います。しかし、国際社会において「平和」は一つの概念であり、国際法上、確立している「権利」ではありません。
どうして「平和」は「権利」として確立していないのでしょうか?
そこには「戦争」をめぐる各国の思惑があります。
「平和」を「権利」とすることには、「戦争」という側面を含め、まだまだ多くの問題があります。そもそも「平和」をどう定義するのか?「平和」を「権利」にすることによってどういった問題が生じるのか?「権利」としての「平和」をどのように担保するのか?こうした問題が今回の議題における論点となります。
「平和への権利」の議論は1980年代にはじまりました。当時、世界は冷戦下にあり、米ソ両陣営が各地で衝突する中、『平和への権利宣言』(A/RES/39/11)が生まれました。
それから30年。冷戦は終わったものの、世界は依然として内戦やテロといった脅威のもとにあります。30年という年月を経て、「戦争」や「平和」の意味も変わりました。
こうした中、世界では再び「平和への権利」の確立を求める運動が強まります。
先進国、途上国、NGOをはじめとした市民運動。それぞれの思惑が複雑に絡みあう中、「平和への権利」はいったいどこに辿り着くのでしょうか?

会議作成理由

2015年。今年は国連創設から70周年という節目の年です。
国連の目的は「国際の平和と安全の保障」であり、70年の歴史を振り返っても、国連平和維持活動、人道的介入、難民救援と国連の活動の中心には常に「平和への取り組み」がありました。
また、第二次世界大戦が終結してからの70年は「人権」が飛躍的に発展した時代でもあります。『世界人権宣言』をはじめ、人種、民族、ジェンダーと多くの分野において「人権」が確立しました。 こうした人権に関する一連の取り組みの背景に、ナチスによる「ホロコースト」といった苦い歴史があることは言うまでもありません。
模擬国連活動に取り組む一人の学生として、「国連の70年を振り返り、現代の諸問題を考えるきっかけとして、最も適した議題は何だろうか?」と考えた結果、「戦争」、「平和」、「人権」を横断的に扱う「平和への権利」という議題を選択しました。
「平和への権利」は現代における多くの難題を含みます。「平和への権利」を話し合うことによって、皆さんは国連の70年の歴史を体感し、これからの世界について考えるきっかけを得られるでしょう。
ここでは「平和への権利」という議題を選択した理由を述べさせていただきましたが、会議を作成した個人的理由については、「会議コンセプト」および「会議監督からのメッセージ」に込めましたので、ぜひそちらも合わせてお読みください。

参考文献・URL

最上敏樹『国際立憲主義の時代』岩波書店、2007

会議テーマ

~「思考」と「対話」~

「思考」とは:   今回の議題は抽象的であり、高い思考力が問われます。
「平和への権利」を考えるにあたって、まず「平和」とは何かを考える必要があるでしょう。そして、「平和」という概念を「権利」に昇華するプロセスにおいて、「権利」とは何か、「権利」はどういった意義を持ちうるかを考える必要が生じるでしょう。会議を通じて、普段耳にすることの多い「人権」という言葉についてももう一度問い直し、考えるきっかけが得られます。
考えることは時に苦しく、面倒かもしれません。しかし、今回の会議で「本気で」考える経験を積めば、模擬国連においてはもちろん、あらゆる分野において必ず役立つはずです。

「対話」とは:   通常、模擬国連においては「議論」を重視することが多いです。しかし、今回の会議では意見を闘わせる「議論」だけを重視しません。
意見の対立する相手の話もしっかり聞くことで、よりよい結果を求めていく姿勢 、つまり「対話」の姿勢を重視します。
「対話」というと簡単に聞こえるかもしれません。しかし、論理的に主張を展開しつつ、「対話」をしっかり行っていくことは非常に難しいです。
今回の会議で扱う「平和への権利」は、途上国と先進国が真っ向から衝突します。その中で「対話」の姿勢を貫いて、どれだけよい結果を求められるかを参加者には問います。
全員が妥協しやすい状況において行われる「対話」は真の「対話」ではありません。対立の厳しい状況においてこそ、「対話」を試みる経験を積んでほしいと考えています。

会議監督からのメッセージ

今回の会議は「簡単」ではありません。
しかし、これはいわゆる「模擬国連が得意」とか「模擬国連経験が長い」人のみを参加者として迎えることを意味しません。
「何で自分は模擬国連をしているのだろうか?」
と疑問に感じていたり、模擬国連において何らかの「壁」にあたっていたりする人にこそ参加してほしいと考えています。
実際、ディレク自身が今回の会議を作成したきっかけは、ここにあります。
もちろん、ある程度、自信がある人や「普通の」会議では満足していない人にとっては、確実に「取り組み甲斐」のある会議でしょう。
また、「高みをめざしたい」と意欲のある一年生にも、積極的に挑戦してほしいと考えています。
ディレクとして参加者の皆さんには最高の会議をお約束します。
佐藤一誠

会議監督紹介


•  佐藤一誠(さとう いっせい)
神奈川県茅ヶ崎市出身。一橋大学社会学部3年。国立研究会老メン。同研究会前会長。大学では国際関係論を学んでいる。趣味は旅行で春休みには、香港や大阪、三重を訪れた。
※大変お手数ですが、連絡先は事務局(kmunc_dg@kansai-mun.org)にお問い合わせください。

① 模擬国連をはじめたきっかけ
…もともと国際関係に興味があって、国際関係を扱ったサークルを調べていました。国際関係をちゃんと学べるサークルが意外と見つからず、流れ着くように模擬国連に来ましたね。
② 印象に残っている会議
…昨年の全日で参加した『グローバリゼーションと人権の全面的享受』です。この会議(「平和への権利」)の構想は全日前からあったのですが、全日を通じて、改めて構想を考え直した部分も大いにあります。
③ 個人の関心分野
…ゼミでは国際関係論全般を扱っています。軍事、安全保障、人権、環境とあらゆる分野に関心があり、特に「これ!」という分野はありません。地域で言うと、中東、アフリカ、東アジアに特に関心があります。
④ 模擬国連で新しく学んだこと
…戦略。議論だけでは、どうにも上手くいかず苦しんでいる時に、戦略を実践することを学びました。自分の中では戦略は一つのイノベーションで、他の分野でも役立っています。
⑤ 模擬国連をやっていてよかったこととくやしかったこと
…他の大学の人と交流を持てたのは、本当によかったですね。くやしかったことと言えば、一年生の時に参加した会議はほとんどくやしかったです(笑)
⑥ これから挑戦したいこと
…模擬国連もゼミも合わせて、ちゃんと勉強したいです。卒業までに「この分野だったら、そこらの識者よりも詳しい!」と誇りをもって言える分野を見出したいと思っています。

今大会について
① 会議作成動機
…関東の旧メン(2年生)は御存じかもしれませんが、昨年、新メン(新入生)会議でディレクを務めていました(議題は北朝鮮情勢でした)。その時、上の人から「新メン会議だから」といろいろ制約をつけられたのが心残りで、「いつかすべてのリミッターを外した会議を作ってやろう」と考えていました(笑)
② 会議を作るにあたってこだわったこと
…参加者が思う存分、会議を楽しめるよう「ダイナミックに」会議を設計するよう取り組みました。一方、国割りのチョイスやBGの構成といった細かい部分にも気を配っています。会議難民対策もひと通り立てているので安心して参加してください(笑)
③ 会議での楽しみ
…参加者一人ひとりの「価値観」です。担当国により、国益やスタンスが変わるとはいえ、各々が持っている価値観は随所にみられると思います。ディレクも一つの価値観を持つ個人として、参加者が持つバラエティに富んだ価値観を観察したいです。
④ フロントを一言で
…知っている人は分かるかもしれませんが、いわゆる僕と同じタイプの人間はいません。それぞれがそれぞれの魅力を持っています。一言でいうのは難しいですが、いい意味で「ガラパゴス」であってほしいと思います。僕自身、非常に楽しみです。
⑤ 意気込み
…最高の会議をお約束する以上、最高の努力が求められることは明らかです。僕自身、夏の本番をめざして努力することをお約束します。そして、参加者の皆さんが、もし、この会議の議題やコンセプトに少しでも共感していただける部分があれば、ぜひ参加を検討してください。フロント一同お待ちしております。

他己紹介

各フロントメンバーからディレクの印象や会議への意気込み、参加者へのメッセージ等

ディレクの印象
藤原…
彼と最初に会議をしたのは、1年次の7月でした。2年次に研究会の会長同士ということで、一緒に組織の運営や模擬国連について考えたり、会議を一緒に作り上げたりしました。彼は真面目で賢い一方、明るくて、老若男女問わずに話せる魅力のある男です。
三木…
話すたびに、物事を多様に結びつけて考えられる本当に頭のいい人だと感心しています。一方、人が不得手の話題について、理解出来るまで分かりやすく説明してくれる面もあり、知性・人間性を含め心の底から尊敬しています。
杉山…
昨年、全日本大会のC.3という今会議と同じ議場で、初めて一誠さんの大使姿を見て、この方、「もぎこっかー中のもぎこっかーだ」だと思いました(笑)。10回もスピーチをしたり、全体に交渉を呼びかけていたりして、これこそ誠実な大使像だと思っていました!
安良城…
ディレクは、国立研究会(関東5研の一つ)の前年度会長です。物事を分析するのが得意で、頭のキレる人です。中々アツく、これと決めたら一筋に一生懸命取り組むタイプだと思います!

会議への意気込み

藤原…
議長をやるのはこれで三回目なので今回は「安定感」ある議事進行で会議に貢献したく思います。大量にリサーチをするというよりは、すごく考えさせられる議題なので、参加者の皆様が当日までに練りに練った政策やスピーチが議長席から見られることを楽しみにしております。
三木…
熱い議論が交わされるのであろう今会議をいまからとても楽しみにしています。わたし自身も平和について思考しつつ、円滑に会議を進められるよう準備を重ね、皆さんが心からこの3日間を楽しめるよう全力でサポートします。
杉山…
全国大会のフロントは初めてで、少々緊張していますが、しっかり全国大会相応の対応をしたいと思っています。また、参加者の皆様と共にこの夏は平和への権利について頭を悩ませたいと思います。
安良城…
まずプレスとしては、白熱する議場を的確に記事にするのがお仕事ですね。ただそれだけでなく、他のフロント・参加者の皆さんと思い出に残る会議をつくりたいです。一緒にたくさん楽しみましょう!

参加者へのメッセージ

藤原…
自分は日本模擬国連(JMUN)という組織で代表をしていますが、渉外先で必ず言っていることがあります。それは「模擬国連はディベートとは違う」ということです。自国の国益を最大化しながら、考え方の違う他国とどう妥協点を見出していくのか。それを各国大使が各国の立場から色々考えています。とことん考えさせられるこの会議に出て、「多角的視点を持てるようになった」と参加者に感じていただけるようにしたいと思います。
三木…
平和という抽象的概念を通し、突き詰めるほど奥が深く、「もっと知りたい!」と知的好奇心を掻き立てられるのが、この会議です。まさに思考と対話のサイクルをまわすには絶好の機会だと思います。「何で?」、「何だろう?」と自らの中に次々と湧き出る問いを楽しんでください!
杉山…
平和への権利という議題は、他の議題より抽象度が高く、「これを話し合っても意味はあるのか?」と疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません。しかし、「守られる権利」を国連で確認するだけでも、国際規範の維持にあたって意味があると思います。皆様も一緒に平和への権利に向き合って、自分の答えを探してみましょう。
安良城…
みなさんが議題や論点について考えるうちに、頭がパンクしそうになる瞬間が訪れるかもしれません。しかし、そこでめげずに考えれば考えるほど、多くのものを得られる会議だと思います。みなさんがこの会議でどういった考えを持ち、何を話し合い、何を残すのか、とても楽しみにしています。困ったら、いつでもフロントに相談に来てくださいね!

国選びのポイント

国割りを表示するにあたって、A/RES/67/173における投票行動をもとに、各国を賛成/反対/棄権の3つに色分けしたので、参考にしてください。
また、もし申込みをする前にリサーチをしたいという場合は、「平和への権利」自体を検索するより、上記の決議(A/RES/67/173)を直接読んでみることをお勧めします。

以下、国選びにあたってのいくつかの「注意点」並びに「ヒント」を列記します。
参考にしていただければ幸いです。
・人権の議題であり、大国と小国で特にプレゼンスの差は出ません。すべての国がほぼ対等の立場にあります。
・キューバは長年この議論を率いた実績があり、今回も最重要国です。担当者はこちらから厳選させていただきます。
・2010年はベルギー、2012年はキプロス、2014年はイタリアがEUを代表して、投票にあたっての演説をしています。また、スペインはスペイン人権法協会との兼ね合いもあり、若干スタンスに「癖」があります。
・アフリカグループは「平和への権利」を明文化した条文を独自に持っています。スタンスが非常に近い国が集まっているので、「会議に不安がある方」にはお勧めします。
・スペイン国際人権法協会は、近年NGOの先頭に立って、この議論を率いています。ただし、オブザーバーという制約上、投票権はありません(投票権以外の権利はおおむね他の国家と同様です)