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国連システムによる民主化支援
 〜新しい、あるいは回復された民主主義体制を促進し、
       強化・定着させるガバナンスの取り組みへの国連システムによる支援〜

設定会議 第64会期国連総会本会議
会議監督 峯健吾(京都研究会、同志社大学法学部3回生)
議長 馬場汐梨(神戸研究会、大阪大学外国語学部3回生)
セクレタリー 樋口祥子(神戸研究会、関西学院大学法学部4回生)
使用言語(公式/非公式/決議) 日本語/日本語/英語












 1864年、Abraham Lincolnは、Gettysburgの丘で “government of the people, by the people, for the people”という言葉を残し、主体的な人々の総意に基づく民主主義の本質を訴えました。

 それから約140年、人民に主体的な自由や平等を与え、平和や開発を安定的に持続可能なものにしていく手段として、民主主義を志向する“民主化”は、グローバルな社会の目指すメインストリームとなり、国連による民主化支援が、カンボジアや東ティモールなどにおいて、選挙支援を中心に国家の再建に適応され、着実に成果をあげています。さらに、民主主義は2000年に国連総会が採択したミレニアム開発目標の一つとして挙げられ、特定国家や当事国国家のみが関わる問題ではなく、国際社会、国際機関による国際的な課題、そして共通の普遍的な価値を持つ価値として位置づけられるようになり、国連は、この議題にもある新生または復興された民主主義を希求し続けています。

 しかし、この民主主義が持つ自由と平等を実現するという究極的な目標が肯定的に捉えられる一方で、現実問題として、人間の私利私欲がぶつかり合う社会の中で、その選挙という民主化への入口の実現、民主主義的なシステムの導入のみでは、民主的な社会を根付かせることは非常に困難となっています。これは、イラク戦争後に民主主義を導入されたはずのイラクにおける混乱にも代表されるように、安定的な民主化は一筋縄に行く問題ではなく、国際社会における議論も“どうやって民主化を実現するか”から“実現した民主化をどうやって持続させるか”に移り、国際社会に大きな課題を投げかけていることから、今会議ではその課題の克服について考えていただこうと思います。

 最後に、今会議のディレクターは、グローバルな世界における民主化という究極的目標に対して、自らの知識や能力、感性を駆使し、問題の現状認識や国益、会議益、実世界のパワーバランスの留意にとどまらず、“今の国際社会が成しうるBetter Answer”を模索し、自分の見つけたAnswerを議場にぶつけ、模擬国連の可能性に挑戦していただけるような賢明な参加者に出会い、ともに会議が行えることを切に願っております。



【参考文献】
杉浦功一『国際連合と民主化 民主的世界秩序をめぐって』(法律文化社、2004)
桐山孝信『民主主義の国際法 −形成と課題−』(有斐閣、2001)
民主化支援のあり方(基礎研究)報告書
 『民主的な国づくりの支援に向けて−ガバナンス強化を中心に−』
 (国際協力事業団/国際協力総合研修所、2002)