会議概要

議題

Situation in and around Ukraineウクライナ情勢

会議設定

設定会議第21回欧州安全保障協力機構 外相理事会
募集人数 42名
会議監督松田伸拓 (大阪大学文学部3年)
議長川端万貴 (東京大学教養学部3年)
秘書官灘祐吏 (金沢大学人間社会学域法学類3年)
中村有沙 (上智大学法学部2年)
報道官村井瑛 (大阪大学外国語学部2年)
使用言語日本語・英語/日本語/英語
(公式/非公式/決議)

国割

国名

Albania

Austria

Belarus

Belgium

Canada

Croatia

Denmark

Estonia

France

Germany

Greece

Holy See

Italy

Ireland

Kazakhstan

Kyrgyzstan

Latvia

Lithuania

Luxemburg

Netherlands

Norway

Poland

Portugal

Romania

Russian Federation(Pair)

Serbia

Slovakia

Spain

Sweden

Switzerland

Turkey

Turkmenistan

Ukraine(Pair)

United Kingdom

United States(Pair)

Japan(Observer)

EU(Observer)

 

 

議題概要

議題背景

ウクライナは東部と西部で民族構成や帰属意識に大きな差があります。東部にはロシア語を母語とするロシア系住民が多く、ロシアへの帰属意識が強い一方で、西部はウクライナ語を話すウクライナ人の人口比率が高く、親ヨーロッパ意識が強い傾向にあります。
2014年にEU加盟に向けた交渉プロセスが停止したことをきっかけに当時のヤヌコービッチ政権への批判が強まり、ウクライナ国内での親ロシア派と親ヨーロッパ派との対立が激化しました。同年3月にはクリミア自治共和国でロシアへの併合の是非を問う住民投票が行われ、その結果を受けてロシアはクリミアの併合を宣言した。その後も親ロシア派と親ヨーロッパ派との対立はさらに激化し、武力衝突にまで至っている地域もあります。
ヨーロッパ地域において西欧vsロシアという冷戦的な構図を背負った紛争の火種が出現したこと、国際社会の承認を得ないままに領土の変更が宣言されたこと、そして現実に武力衝突が起こっていること。このような事態に国際社会はどのように対応できるでしょうか。国際社会としてこの事態をいかに位置づけ、どのように解決していくのか―その方向性を示すことが求められています。

会議作成理由

単純に議論をする、ということであれば様々な種類の活動があるなかで、他とは違う模擬国連の特質は何でしょうか。僕は「合意に達する」ために議論するということが模擬国連の最大の特徴ではないかと考えています。「合意に達する」という作業は、ただ相手を論破すればいいというわけではなく、互いが納得できる解決策を生み出そうという前提の上に立ってこそ可能なものです。
この会議の議題は対立の激しい安全保障問題に関わるものであり、これまで様々な機関で議論されてきましたが、合意が成立し決議が採択された例はごくわずかです。今会議の議場での議論もおそらく難しい交渉になるでしょう。しかし、そんな困難な交渉のなかでこそ、「合意に達する」意識を大切にし、議題と向き合い、考え抜いてみてください。あえて対立の激しい議題で合意を目指すことで、交渉の過程を最大限楽しめる会議になると考えています。

参考文献・URL

外務省ウクライナ事情
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ukraine/
OSCE公式HP。ウクライナ騒乱を特集したページもあります
http://www.osce.org/
日経全図解ニュース解説。ウクライナ騒乱の全体像が図と文章で解説されています
https://www.nikkei4946.com/zenzukai/detail.aspx?zenzukai=153

会議テーマ

テーマ:「考動~Step to the Future~」


この会議は、参加者一人ひとりにとって充実した楽しいものとなることを目標として設計しています。楽しさの定義は人それぞれでしょうが、この会議のフロントは、議題に向き合い自ら主体的に考えて行動することが、会議での充足感につながり楽しさに通じると考えています。「考動」とは自ら考え動くことであり、このコンセプトには主体的に考え抜いた経験こそが未来への糧となる、という思いが込められています。
模擬国連では過去にすでに結論の出ている問題を、あるいは過去に結論を出すことができなかった問題を議題として扱うことがよくあります。結果がすでに分かっている議論をあえてもう一度自分たちが行うことにどんな価値があるのか。一流の外交官たちでさえ解決できなかった問題に対して一学生に過ぎない自分たちにいったい何ができるのか。そんな疑問を感じることもあると思います。この疑問は模擬国連という競技そのものが抱える問題であり、安易に答えを出すことはできません。しかし、この会議では、このような疑問を解決する一つの糸口として「主体性」にこだわることを提案します。議題に対して担当国の立場を踏まえたうえで自分自身が何を考え、どう行動するのか。あなた自身が考え、行動する一つひとつのプロセスにこだわることで今後の模擬国連活動に、さらには学業や生活につながるヒントを得ることができるのではないでしょうか。

会議監督からのメッセージ

この会議は新メンを主要な参加者として想定しています。(もちろん旧以上の方のご応募も歓迎します)模擬国連を始めて数カ月。2~3回の会議経験を積んで、今どんな思いをもっているでしょうか。一つひとつの会議を楽しめているでしょうか。不安や心配、焦りばかりが大きくなっていないでしょうか。自分の大使としての力量に対して、国際問題への知識量について、リサーチや会議準備の負担に関して……そんな不安を持っている方にこそぜひこの会議に挑戦してみてほしいと思っています。この会議は交渉のプロセスに重心を置いて設計しています。決議の内容や国益の達成度だけでなく、たくさんの人と交渉してひとつの合意を目指す「共同作業」の楽しさをぜひ感じてみてください。タスクを通じて、あるいはリサーチの過程で、フロントも力の及ぶ限りサポートしていきます。みなさんのご参加をお待ちしています。

キーワード:安全保障・ウクライナ・ヨーロッパ・民族自決・停戦

会議監督紹介

松田 伸拓(まつだ のぶひろ)
大阪大学文学部3年松田伸拓です。大学では日本文学・国語学を専修しています。将来的には日本語の歴史、成り立ち、変遷などを専門にしたいと思っています。模擬国連ともウクライナとも縁もゆかりもない研究室なので、今こうして会議監督をしていることには不思議な縁を感じます(笑 )

 

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ディレクにとってのもぎこくライフ

①模擬国連を始めたきっかけはなんですか?
頭を使うサークルに入ってみたい、いろいろな人と真剣に議論してみたい、という思いから模擬国連を始めました。こんな動機なので模擬国連を選ぶ必然性は何一つなかったのですが、いい団体を見つけられずに右往左往しているうちに新歓期が終わってしまい、友達を通じて活動の見学までたどり着いたのが模擬国連だけだったというのが入会のきっかけです。

 

②印象に残っている会議と、その理由を教えてください。
2015年の全日本大会HABITATⅢです。初めての英語会議でした。会議準備が思うように進まず不安だらけで議場に入ったのですが、いろいろな国の参加者と同じ問題について議論できる楽しさは予想以上でした。

 

③個人的に関心が高い議題やジャンルはなんですか?
なにせ国語学専修なので(笑)、国際問題に対する関心そのものが取り立てて高いとはいえません。しいて挙げるなら初めて会議監督を務めたときに取り上げた気候変動問題でしょうか。

 

④あなたにとって模擬国連の意義とは?
色々あるのでまとめるのは難しいですが、
・その時々の議題設定によって、自分一人では関心を向けることもなかっただろう問題に意識を向ける機会を得られること
・全国から集まった同世代の学生と共通の話題について議論する機会を得られること
の2つに特に惹かれています。

 

⑤模擬国連をやっててよかったことは何ですか?
頼れる仲間に出会えたことです。友達同士の間柄でも真面目な話となると敬遠されてしまうことがありますが、模擬国連を通じて出会った人たちはいつでも真剣に応えてくれます。また、幅広い分野に関心をもっている人が多いので、自分も頑張ろうという刺激になります。

 

⑥模擬国連における、あなたの「自求自足」な経験を教えてください!
昨年度、研究会のオリエンテーション会議の会議監督を務めたことです。「何がしたいのか」をつきつめて企画を立てること、必要な情報を集める手段、プレゼンテーションや資料の作り方など、いろいろなことを学びました。フロント、先輩、同期の支えなしには成功させられなかったと思いますが、「自求」したからこそ協力も得られたのだと感じています。

 

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今大会について

 

①この議題で会議を作ろうと思った理由を教えてください。
いろいろありますが主要なものとしては、
・長期的な視点よりも、「今」起こっていることを解決する視点で議論を組み立てたかった
・最近話題になった問題を扱うことで敷居を低くしたかった
というポイントが挙げられます。

 

②会議を作るにあたってこだわったことはありますか ?
会議コンセプトです。自分がこれまで模擬国連に関わってきたなかで感じている問題意識と、参加してくれるみなさんが抱えているであろう課題がつながるように考えてきました。設計上の最優先事項は「楽しい」会議を作ること。「こんな会議が欲しかった」と思ってもらえるようなものに仕上がっていれば嬉しいです。

 

③今大会での楽しみは何ですか?
40人の大使を募集するけっこう大所帯の会議なので、たくさんの人と出会えることを楽しみにしています。ぜひぜひ話しかけてください。

 

④フロントを一言で表すと?
バラエティ
所属研究会、大学、出身地などなどバラエティ豊かなメンバーです。今回のフロントを通じて初めて知り合ったメンバーも多いです。

 

⑤最後に、意気込みをお願いします。
会議が終わったときに「楽しかった!」と言ってもらえることがいちばんの目標です。精一杯準備します。一緒に楽しみましょう!

 

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他己紹介

★各フロントメンバーから…

 

①ディレクの印象

・ヤクルトスワローズの山田哲人に似てる。足が速そう、1500m4分45秒で走りそう。(灘)
・お洒落。土地勘がいい。神戸研のキュート担当。(村井)
・聞き上手。愛想がいい。FBのアイコンが怖い(笑)いつ寝てるの??(川端)
・優しい。でも芯は強い感じ。後輩でも分け隔てなく真剣に意見を検討してくれるところを本当に尊敬してて、貴重な先輩です!(中村)

 

②大会への意気込みや、参加者へ一言!

・参加してくれてありがとうございます!この会議で皆さま一人一人が何か一つでも学んでくれたら幸いです!全力で取り組んでください!全力でサポートします!(灘)
・みなさんはどうして模擬国連を始めたのでしょうか?会議楽しいと感じられていますか?それぞれの模擬国連を始めたきっかけを思い返して、主体的に行動し、目一杯楽しみましょう!(村井)
・初めまして!ウクライナ会議の議長を務めます、川端万貴です。議長は初めてなので緊張すると思いますが、皆さんにとって楽しい会議になるように、精一杯がんばります!ウクライナ問題に関心がある方、真摯に議論したい方、はたまた模擬国連への自信を失いかけている方、だれでも大歓迎です!(川端)
・この会議は「新メン向け」ですが、それは決して「新人向け」を意味していません。半年を経て、小手先の技術の限界に気がつき、自分なりの外交への問題意識を考えあぐねることで”思考力”を高めようという向上心あふれる参加者を募っています。学生であるからこそ意味がある「本当の模擬国連」へ、そろそろステップアップしてみては?(中村)

 

国選びのポイント

以下に大まかな各国のスタンスを示す。横軸上の距離は政策面での位置取り(ロシア・ウクライナとの対立度)を示し、色は文化・外交上の配慮の程度を示す。
例えば、西欧諸国はロシアを非難しウクライナを擁護する政策をとる傾向にあるが、ロシアとの経済関係の深さからアメリカとはやや温度差がある。日本は政策上は欧米に近い立場をとるが、ロシアへの外交上の配慮が大きい。

こんな人におすすめ!

特徴

ロシア
ウクライナ

・問題当事国であり、最も先鋭で明確な主張ができる
・常に交渉の中心にいられる
・ペアで協力しながら会議を進められる

アメリカ

・ロシアと拮抗できる大国として旺盛な行動をとりやすい
・当事国と直接的経済関係が薄く、秩序面からの議論に集中しやすい
・ペアで協力しながら会議を進められる

西欧諸国

・当事国に資源を依存しており秩序や理念の重視と現実的国益のバランス感覚が必要になる
・EUやNATOなど様々な枠組みで相互に協力しやすい

東中欧諸国

・当事国と歴史・文化・経済面での結びつきが強いため、国ごとに当事国との距離の取り方が異なる

聖座

・宗教的観点から考える

日本

・政策的には欧米に近いがロシアとの外交関係を重視しているため、独自の立場からの議論に参加できる

EU

・国家集合体であり、「国益」から距離をとって議論に参加できる

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