今回の会議では、国際刑事裁判所規程の再検討を行いたいと思います。
伝統的な国際社会において、いわゆる「国際犯罪」を裁くのは犯罪人の国籍国の役割でしたが、国家の指導者などが主体となって行う戦争やジェノサイドの罪などを国内裁判所で裁く場合にはその公平性や実効性を保つのが困難な状況がありました。
しかし、第二次世界大戦中の悲惨な犯罪行為を体験した国際社会は「ニュールンベルグ裁判」や「極東軍事裁判」において「国際社会」の名の下に犯罪者を裁くことで国際社会の安定化を図ろうとしました。また、1990年代には「旧ユーゴ国際刑事裁判所」や「ルワンダ国際刑事裁判所」のようなアドホックな国際裁判所も設立されました。
このような歴史の流れを見れば、2002年の国際刑事裁判所の発行は多発する国際犯罪に対応すべく必要性に駆られたものであると言えます。しかし、それでも諸国家の司法権の独自性と国際刑事裁判所が常設機関であることは矛盾を含んでいます。
みなさんは、「国家」とはどのようなものだと思いますか?「国家」と「国際社会」の関係はどのようなものであるべきだと考えますか?
2007年10月には日本もこの国際刑事裁判所規程を批准するとの見通しがあります。そんな年に参加者の皆さんと一緒にこの裁判所の意義や、国家という存在について考えていきたいと思っています。
※ ニューズレターvol.4に七木田ディレクのインタビューが掲載されていますので、そちらもご参照下さい。