貿易と開発

議題
貿易と開発
設定会議
第61会期国連総会第2委員会
使用言語(公式/非公式/決議)
日本語/日本語/日本語
会議監督
田中博也(京都研究会、同志社大学政策学部3回生)
議長
竹之内真美(京都研究会、京都大学法学部4回生)
セクレタリー
竹林里紗(神戸研究会、神戸大学国際文化学部4回生)

国際的な貿易額は2005年に10兆ドルを超え、今後もさらに拡大していくものと言われています。これまでの貿易促進には、GATTでのラウンド交渉が大きく寄与してきました。そして、今後の貿易促進においてもWTOをはじめとする国際機関は大きな役割を果たすことになるでしょう。

2006年7月、2001年から続いていたWTOドーハラウンドの交渉中断が宣言されました。「ドーハ開発アジェンダ(Doha Development Agenda)」と題されるように、ドーハラウンドは、従来のラウンド交渉に比べ「開発」という要素の強いラウンド交渉であることが伺えます。ただ、いまや国際的な貿易には様々な問題が絡んできます。これは、WTOがモノのみでなく、サービスや知的財産権に関する問題を扱っていることからもわかります。ドーハラウンドでの交渉でも、農業、サービス、開発などの様々な分野で議論が行われました。各国の代表者は、妥協することが困難な問題間で、バランスのとれた議論を行わなくてはならないのです。

また、ドーハラウンドの交渉中断により、WTOにおける取り決めと補完的、競合的関係にあるFTA(Free Trade Agreement)に関する交渉のさらなる加速につながることも考えられます。WTOでの議論はWTOにおいて主に議論されていない問題にも大きな影響を与え得るのです。

この会議では、WTO加盟国の大半が参加する第61会期の国連総会第二委員会を議論の舞台として設定しています。第61会期は、WTOドーハラウンドの交渉が中断した直後の会期であり、ドーハラウンドを含めた今後の国際的な貿易体制に関する評価と提言を行うことが求められます。

この会議に参加される方には、二つ大きな問題について議論していただきたいと思います。一つは、WTOドーハラウンドの交渉妥結に向けた統一メッセージについてです。国連総会第2委員会では、GATT・WTOでの議論や取り決めをはじめとする、国際貿易に関する重要な問題について毎年議論してきました。近年の投票行動を見てみても、61会期(賛成:129−反対:2−棄権:52)、60会期(賛成:121−反対:1−棄権:51)、59会期(賛成:166−反対:2−棄権:6)、58会期(コンセンサス)というように、議論をまとめることが容易ではないことが伺えます。ドーハラウンドでまとまることができなかった国々がまとまるにせよ、そうでないにせよ、この会議での議論の内容は、今後の国際的な貿易交渉を考える上で非常に意義深いものになるでしょう。

もう一つは、多国間貿易体制を新開発的にするにはどのようなことが必要かということについてです。この点に関する議論は、60会期以前の決議においても言及されている内容を踏まえつつ、WTOでの議論をはじめとする昨今の国際情勢の変化を考慮して、今どのようなことが必要なのかということを議論していただきたいと思います。

ここでは抽象的な説明となってしまいましたが、議論の争点に関しては、BG等で詳しく説明したいと思います。この会議に参加される方には、現在の国際情勢や設定会議、担当国等の制約条件を踏まえ、深く考えた上で、会議行動、そして会議の成果文書を通して、国際社会に「発信」することを考えていただきたいと思います。

ニューズレターvol.2に田中ディレクのインタビューが掲載されていますので、そちらもご参照下さい。