国連を“模擬”する？
実際の国連では、世界中の国と地域から各々の代表として国連大使が集まり、様々な国際問題に対してどのように対応していくのかを協議しています。
模擬国連とは、国連大使が行っている議論を“模擬”することで、国際問題に関する知識を得て理解を深めるという活動です。
1923年にハーバード大学で始まったこの活動は、現在では世界中で行われており、日本でも北海道から九州まで広がっています。
実際に国際会議を“模擬”するとはどういうことか気になった方は次のページをご覧ください。※画像はUNPhoto（撮影者：Manuel Elias）より
模擬国連の魅力
模擬国連の活動では、国際問題に関する知識を得られるだけでなく、実際に「自分自身で」議論を行うため、まさに“生の”国際社会を知ることができます。政治力学がどういった形で働くのか、多国間外交がどれほど複雑なのかといったことを体感できるのは、模擬国連ならではと言えます。
また、国際問題の理解に加えて、様々なスキルを身につけることができます。各国の大使として交渉に臨む際には、自分の担当国の方針を知るだけでは十分ではありません。反対勢力や中立派など様々な立場を知り、多角的な視点からその問題を捉える力が必要です。また、スピーチや交渉の際の話術や、相手の話を的確に理解する力、話題の要点を明瞭にまとめ指摘する力など、思考力やコミュニケーション能力が自然と身についていきます。
会議の後にはレビューという、会議行動を振り返る場があります。自分の会議行動はどうだったか、他の大使は何故こう動いたのか、と振り返ることで、次の会議ではこうしたい！という目標が出てくるでしょう。事前準備→会議→レビューを繰り返すことで、大使として、また人間として成長することができます。
もちろん、共にひとつの会議をやり遂げた仲間たちはかけがえのない友人となります。さらに、模擬国連は日本各地で行われており、全国大会などの機会を通じて日本中に知り合いを作ることができます。