模擬国連とは?

「模擬国連」とは、参加者一人一人が世界各国の大使となり、実際の国連会議で扱われている問題などをもとに国連会議を再現することによって、国際社会が抱える問題を理解すると共にその問題の解決策を探ろうとする活動です。

模擬国連は、1920年代にハーバード大学で行われた模擬国際連盟会議にその起源を遡り、今や大学の授業の一環として扱われるなど、世界の学生が参加している活動です。

日本における模擬国連活動は、1983年に当時上智大学で教鞭をとっておられた緒方貞子氏のもとに発足した模擬国連実行委員会を機に、現在では全国各地にその規模が拡大していきました。

30年にわたる活動の結果、OBOGの人数は5000人に達し、外務省や国連機関、NGO、金融やITなど幅広い業界へ優秀な人材を輩出してきました。

模擬国連は,以下の3つの段階を通じて活動しています

準備

各会議に大使として参加し行動するためには、あらかじめ担当国の政策を立案し、会議においてどのような動きをするかを考えておかねばなりません。

そのために、議題や担当国に関する情報を調査・分析(リサーチ)することから会議の準備は始まります。

また、議題に関する勉強会が適宜行われます。 これらを基に、担当国の政策を立案、会議での行動を考えていきます。

会議

実際の国連会議の進行に沿って、会議は進められていきます。

会議では意思決定の下地となる決議草案を作成していきます。 その際大使はスピーチ、文書作成、他国との交渉を経て、自国の国益に有利なように会議を展開させようと行動します。

最終的には決議案の採決が行われ、自国の国益を追求しつつも国際社会にとって有益かつ実効的な解決策・対策を盛り込んだ決議を採択し、会議は終了します。

レビュー

自らの政策や会議での行動を振り返り、実際の国連の会議に照らし合わせてさらに議題への理解を深めます。

他にも、大使の視点から離れ議題についてディスカッションをしたり、各大使に会議中の行動について質疑応答を行うなど、会議を振り返るために効果的な企画を実施します。

このような機会で自分の行動や思考を振り返ることにより、自らの成長の糧とします。

日本における模擬国連

1980年代、日本においては一部の学生や学者の間でしか知られていなかった模擬国連ですが、2017年現在では、その活動は全国に広まっています。

関東、関西には、それぞれ東京学大や早稲田大学、慶応大学、京都大学や大阪大学を中心とした計7つの研究会があるほか、北陸や九州にも支部が存在し、全国で700人以上の学生が日々模擬国連活動に取り組んでいます。

日本模擬国連(Japan Model United Nations:JMUN)は5つの事業を主催するほか、他団体とも協力して様々な事業の運営に携わっています。

その中の1つが模擬国連会議関西大会です。

関西大会は、関西の研究会に所属する優秀な学生達が中心に集う他、関東の研究会に所属する学生達も一同に集まり、日本模擬国連が主催する事業の内、西日本を代表する大変規模の大きい大会となっております。

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700名以上の学生
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全国に7つの研究会と2つの支部

模擬国連の有用性

模擬国連活動は、今後社会に出ていく学生にとって必要とされるさまざまな能力を養成することが可能です。
したがって人材育成という観点からみて非常に有用です。