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オリエンテーション合宿

2005年5月21日(土)、各国の大使が日本のとある会議室に集まりました。その目的は今年3月にアナン事務総長から提出された勧告 “in larger freedom” で示された安全保障理事会の枠組みの改正について話し合うこと。21世紀を迎えてから4年が経過し、前世紀型の安全保障体制では国際の平和と安全の維持を実現できないことは全世界的なコンセンサスが形成されつつあります。安全保障理事会の改正の必要性は各国大使の共通の認識であり、 午後2時、 “Question of equitable representation on and increase in the membership of the Security Council and related matters”が全会一致で採択され会議は始まりました。


初めのコーカスでグループは大きく分けて4つ形成されました。アフリカに常任理事国の議席を求めるアフリカ諸国と常任理事国入りを目指すG4とそれを支持する諸国は、 “in larger freedom”のパラグラフ170に示された2つの案のうちModel Aを基にそれぞれの要求を取り入れた決議案作成に向けて討議を進め、一方で近隣国の常任理事国入りを懸念するコンセンサスグループは常任理事国拡大ではなく、Model Bを基に非常任理事国の拡大を支持しました。常任理事国のうち米・英・仏は3カ国でグループを作り、先進国から1、アフリカから2議席を常任理事国として増やし、6カ国を非常任理事国として増やす案を提示しました。常任理事国として肩を並べる国を増やしたくない、といった意図が推測されます。また、中東諸国・東欧諸国は自国の地域からの議席を確保するように各グループと交渉しました。その日の会議終了時までに4つの決議案が議長に提出されました


そして、二日目の午前中は、まず前日中にディレクがチェックをした各グループの決議案を各グループがもう一度調整し直すという作業が行われました。そしてお昼過ぎには各グループ内での調整が終了し、各グループとも決議案をフロアに提出しました。
その後は、B案を支持するコンセンサスグループが各グループと交渉を行っていきました。限られた時間の中での交渉であったので、激しい意見が飛び交っていましたが、制限時間内に交渉がまとまらなかったため、交渉決裂という残念な結果に終わってしまいました。その後は、A案支持するアフリカグループとG4とそれを支持するグループはアメンドの作成に取り掛かかり、無事アメンドが提出されました。


そして投票行動に入る前に、アメリカ政府が提出していた決議案を取り下げたため、結局はB案支持グループとA案支持グループからの2本の決議案が投票にかけられました。しかし、投票の結果、どちらの決議案も3分の2以上の票を集めることはできませんでした。


2日間を通して話し合った結果、意見がまとまりきらず決議案を通すことができなかったものの、参加した全大使が安保理改組という問題がどれくらい重要でどれくらい難しい問題であるのかがわかったのではないでしょうか。また、今回初めて大使として会議に参加してくれた新メンも独自の案を作ってきたり、自発的に意見を言ったり、交渉したり、公式発言をしたりと、本当に頑張ってくれていました。この2日間で得たことをぜひ前期の会議で生かしてほしいと思います。