みなさんこんばんは、ディレクの岡田です。いよいよ来週からシミュレーションに入りますが、みなさんリサーチは進んでいますか?その前に先週の勉強会の復習をしていきましょう。基本的にレジュメに沿っています。欠席した人はHPの活動報告のところにUPされているので見てくださいね。ちなみに国割り表を提出されてない、という人は早急にkaori_shingaidai@yahoo.co.jpまで送ってくださいね。交渉用アドレスは来週配布します。
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<難民認定と恒久的解決 議題解説者:水野翔彦>
今までは難民の概観や難民保護の法や宣言、UNHCRの活動などを見てきたが、今回は難民を認定し、庇護を与える国家について焦点をあてました。会議の論点に直結するところなのでよく復習しておいてください。また、この議題解説には資料がついています。飼料と並行してみていくことでより理解が深まるので必ず見ておいてください。
1. 難民認定までの過程
入国→申請→難民認定の流れですが、それぞれに多くの問題が付随しています。ひとつずつみていきましょう。
@ 入国
★ 安全な第三国概念・・・難民が本国からB国(A国が安全とみなした国)を経由してA国にやって来た場合、B国に難民を送り返すことできる。これは「難民は庇護を与えられる国を選ぶことができない」という概念に基づき、先進国のより質のよい福祉を求めてやってくる者に対して規制をかける目的で行っている。主にヨーロッパで行われている。しかしながら、真に「安全」かは不確かであり、もしも安全でなければ「ノン・ルフルマンの原則」に反することになる。
★ 領域外での追放・・・2国間協定を結ぶことにより、公海上などで自国にやってこようとしている難民を本国に追い返すこと。アメリカ−ハイチなど、多くの国が協定を結んでいる。
★ 入国書類の厳格化・・・VISAなどを厳格にチェックすることにより、不法入国を減少させる。難民は多くの場合パスポートやVISAを所持しておらず、不法入国者としての扱いを受けることがある。また、正規の書類を持っていない者を乗せた飛行機の航空会社なども制裁を受ける。EU諸国が行っている。
★ 人道的抑止・・・難民に与える福祉のレベルを恣意的に下げることによってやってくる難民の数を減らそうというもの。EU諸国が行っている。これには賛否両論あり、真に安全を求める難民と経済や福祉目的でやってくる難民とを区別することができる(真に安全をもとめるならば、福祉レベルを下げてもやってくる)と言われる一方、結局は高いレベルの福祉を付与する国へ押し寄せることになり、難民の流れを変えるだけで解決にはならないという声もある。
A 申請
★ 申請へのアクセス(言語など)・・・難民はインテリ階級ではなく、一般市民が多く申請を求める国の言葉や通じる可能性の高い英語などが話せないケースが多い。また、庇護国側もすべての言語の通訳を用意できるわけではないので意思疎通がうまくいかない場合がある。
★ 政府への不振・・・反政府運動をしている者が難民としてやってきた場合、その国が難民の本国と仲が良いとなると、強制送還されるのではないかという恐れを抱いて申請に踏み切れない場合がある。
B 難民申請
★ 長い申請期間・・・申請に1年以上かかる国も存在する。申請期間中の保障は各国で違うが、就労が認められていなかったり、食事のめんどうをみてもらえなかったりするケースがあり、生活していけない場合がある。
★ 難民審査制度の欠陥・・・難民として認定されなかった場合、異議申し立て(二次審査)をすることができる。しかしながら日本では一次審査も二次審査も法務省が行うことになっており、公平さが保たれていないとの指摘がある。
認定の手続き難民条約に規定がなく、そのため各国でばらばらであり、国際的に難民と認定できない要因のひとつになっています。
2.恒久的解決
★恒久的解決の方法・・・自発的帰還、第一庇護国定住、第三国定住
@自発的帰還・・・難民がもといた国に戻ること。原状復帰となり、もっとも理想的だと言われているが、帰還時期が難しい(本当に迫害の原因がなくなったのか、地雷・不発弾の存在など)ことや、地元住民となじめない(民族同士の対立の継続など)など問題もある。
A第一庇護国定住・・・難民が本国を出て最初にたどり着いた国で庇護申請し、定住すること。文化的・地理的距離が近く、経済的なつながりもあることが多く、なじみやすいが、冷戦後増加した地域紛争では一度に大量の難民を受け入れるケースが多く、第一庇護国側にとっては負担が大きい。
B 第三国定住・・・第一庇護国からさらに別の国に行って定住すること。第一庇護国で難民申請し、認定を受けたものが2国間のとりきめやUNHCRによって第三国へやってくる。安全な第3国概念との違いに注意。第一庇護国の負担を減らすことが出来るが、近年定住枠が減少しており、負担の軽減があまり促進していない。
3.一時的保護
一時的保護・・・集団認定により、一度に大量難民のすべてに保護を与えること。早期に庇護が付与でき、「一時的」ということから受け入れを渋る国も庇護を与えやすいのが利点だが、「一時的」といってもいつまで庇護するのか、待遇はどうするのかといった問題も存在する。また、恒久的に保護するわけではないので根本的な解決にはならない。
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難民認定と恒久的解決について振り返ってきましたが、いかがでしたか?これはとても難しいところなのですが、会議に大きくかかわるところなので、きちんとおさえておいてくださいね。何か分からないことがあれば、kaori_shingaidai@yahoo.co.jpまで連絡ください。