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みなさん、こんにちは。オリ合宿に参加される方はリサーチが進んでいるでしょうか。テクニカル勉強会、オリ合宿としばらく難民から離れていますが、ここで少しタイムリーな話題を皆さんにお届けします。
ご存知の方もいることと思いますが、現在ウズベキスタンから難民が流出しています。各社では13日からこの話題について頻繁に報道しています。
まず、中央アジア諸国は冷戦時代、ソ連の傘下にありましたが、隣国のキルギスにおいて3月に政変が起こり、民主化したことで、周辺のアジア諸国の政治に影響が出ました。ウズベキスタンでは3月の時点で、野党は隣国の民主化に沸いたものの、与党は国内に革命が波及した場合、銃をとって戦うとしました。この時点ですでに国内の不安定さははっきりしたものだったのです。
そして今月13日、東部アンディジャンで刑務所の襲撃、囚人の脱走、政府施設の占拠などの暴動が起き、数千人規模の政府への反対デモも行われました。14日になるとデモの規模は5万人にまで増え、治安部隊との衝突も起こり、死者も出ました。また、同日ソ連時代から政権に就いていたカリモフ大統領の退陣を求める市民のデモが続く一方、反政府勢力に占拠された市庁舎に軍が突入し、数百人が死亡しました。暴動を避けるため、3500人が避難民となり、600人がキルギスに入って難民となりました。この事態を受けて、イギリスのストロー外相は、カリモフ大統領に国際監視団や赤十字の現地派遣を認めるように要請しました。イギリスとしてはカリモフ政権による武力行使が人権侵害であると見ているため、国際的な調査団を派遣することで実態を明らかにしたいのが狙いです。キルギスではやってきた難民のために南部に難民キャンプを設置し、そこに900人の難民が入りました。15日、UNHCRはキルギスとウズベキスタンの国境に職員を派遣し、逃げてくる難民の援助を始めています。17日にはアメリカのバウチャー報道官が武力行使を非難するコメントを出しました。
この問題は、ウズベキスタンの暴動を食い止め、避難民や難民を支援することも必要ですが、同時に難民が流れ込んでいるキルギスに注目することも必要です。キルギスは冷戦下では東側でしたが、アメリカのアフガン攻撃のため国内の空港施設を提供しています。それに敏感に反応したソ連がキルギス国内に基地を置いたり、中国が国境付近で共同軍事演習を行ったりと、政治的にとても不安定な国です。民主化したばかりのキルギスに隣国の危機がどのように波及してくるのかが問題視されています。タイムリーなニュースなのでこれからの動向に注目しながら前期のリサーチをしていただければ幸いです。
文責 岡田香織
(参考資料)
UNHCR本部、読売新聞、産経新聞、毎日新聞、共同通信、ロイター通信、時事通信