| 活動報告 |
| 前期
4月24日
5月1日
5月8日
5月15日
5月22,23日
5月29日
6月5日
6月12日
6月19日
6月26,27日
7月3日 夏休み 8月10,11日 9月4日 後期 9月25日 10月2日 10月9日 10月16日 10月23日 10月30日 11月6日 11月13日 11月20,21日 11月27日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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4月24日 第一回勉強会
いよいよ前期活動が始まりました。今回行われた第一回勉強会には新勧活動の甲斐あってか非常に多くの新入生が来てくれました。 中にはもう神戸研究会に入会してくれる新入生もちらほらおり、今後も新入会員は増えるようです。
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配布物 |
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5月8日 第2回勉強会 3月8日に第二回勉強会がありました。今日の内容は井床による議題解説「導入(紛争予防の出発点)」 、近藤による議題解説「平和維持活動の設立と発展」でした。今日は気候も良く、居眠り が予想されましたがみな真剣に聞き入っており、要らぬ心配だったようです。 当日は予想を大きく上回る新入生が参加してくれました。 そのため用意していた レジュメなどが足りなくなってしまい、しかも今日は配布物が多かったので 再印刷に時間がかかってしまいました。 そんなわけで自分は大部分を聞き逃してしまいました。ごめんなさい。 ただ、最後のほうを見ていた感じでは会長の貫禄からか、落ち着いている印象を受けました。 その一方で例えば紛争予防の定義に直結するような、一言では答えられないような質問に対 しては少しあせっていたようです。 しかし、そんなときも彼は笑顔でいい雰囲気をかもし出していました。 後から聞くところによると前半もそのような感じで和やかに議題解説が進んでいたようです。 お疲れ様。 休憩を挟んで前期ディレクターの近藤による議題解説がありました。 内容はPKOの誕生の背景から始まってPKO元来の性格、そしてPKOの発展とその性質 の変化を時系列にそって解説するというものでした。国連憲章 に明確に規定された活動ではないPKOは第一世代、第二世代そして 第三世代と 時代の流れに沿って変化してきています。 これらの変化は中々わかりにくいものですが、今回はきれいにまとめられた レジュメや今回配られた小冊子等も利用してきれいに説明してくれました 。これからさらに 会員も、将来さらに重要な役割を担うであろうPKOを今後どのように変化させていくのかを考えさ せられたようです。 たくさんの新入生が来てくれた今日の活動でしたが、その中から11人の新入生が 新しく入会してくれました。これで前回の人数と合わせて26人、 神戸研究会も大所帯となってきました。 執行部も旧メンも、毎週の活動に自発的に取り組んでもらえるようにしっかりと新入生のサポートをしていきたいと思います。 前期会議ディレクターより こんにちは。ディレクの近藤真由美です。前回の勉強会はどう だったでしょうか?本格的に勉強会が進み始めましたね。前回 の議題解説の内容は、@導入(紛争予防の出発点)A平和維持活動の設立の発展 ということでした。これから前回の解説の内容の重要 なところを確認しつつ、皆さんから寄せられました質問にお答 えしたいと思います。勉強会後になって疑問点がでてきたとい う人は、私までメールで質問し てくださっても結構ですし、今週の土曜に直接聞いていただい てもよいです。 では、まず、前回のおさらいから入りたいと思います。 ■導入(紛争予防の出発点)―井床担当 まず、レジュメのポイントとして挙げられている四点について 、議題解説を聞いた今、自分なりに答えを用意できるでしょう か? ☆ポイント 1、紛争予防の重要性が再確認されるようになった経緯。 2、なぜ、冷戦後に地域紛争(特に、国内紛争)が多発した のか。 3、なぜ国内紛争の対処は困難であるのか。 4、既存の取り組みおどこに問題があるのか。 この四点に自分なりの答えを用意できるようであれば、前回の 議題解説を十分消化できているということだと思います。した がって、このフォローメールでも、このポイントに解答してい く形で、前回のおさらいをしたいと思います。ポイント1に関 しては2、3、4と関係するので、ポイント2から解答してい きます。 ポイント2 冷戦下では、国際社会の目は、東西勢力の対立、すなわちアメ リカとソ連と対立、または資本主義と社会主義の対立といった ものに注目していました。しかしながら、世界には、この米ソ の対立以外にも、さまざまな紛争が、冷戦下でも発生していた のです。ただし、このような紛争にでさえ、米ソは互いの勢力 拡大をはかるために、競って介入していきました。そのため、 実際には米ソ対立が紛争の原因ではない紛争までも、米ソの対 立として国際社会ではとらえれられていたのです。ところが、 ソ連は、国内の改革のために、お金がなくなり、経費をけずる ために、今まで介入していた紛争から撤退していきました。そ のため、今までソ連の圧力によって抑えられていた紛争が国際 社会で芽を出し始めたのです。 したがって、冷戦が終わってから地域紛争が発生したというよ りはむしろ、ソ連の崩壊という冷戦の終焉によって、やっと地 域紛争がスポットライトを浴びるようになったといえます。地 域紛争は何も冷戦がおわって突然起きたわけではないのです。 ここをまずおさえておいてください。そして、その脚光を浴び ることとなった紛争の多くは国内紛争であったわけです。BGに も書いてありますが、世界の紛争の8割は国内紛争であると言 われています。 つまり、冷戦下では、米ソの対立として捉えられていた地域紛 争が、ソ連の紛争からの撤退、そして崩壊のために国際社会の 注目を集めるようになったため、冷戦後地域紛争が増加したと いえます。 ポイント3 国連は、当初紛争といえば、国家間の紛争しか想定していませ んでした。しかしながら、実際に国際社会で起きている紛争の 多くは、国内紛争でした。ここにまず一つ、システムとして問 題があるといえます。当初国連が想定していた紛争とは別のタ イプの紛争が多発してきたため、国連のシステムは対応が難し くなってしまったのです。 また、もう一つに平和維持活動(PKO)が抱える問題点がありま す。PKOは安保理の要請がなければ派遣できません。しかしな がら、そのPKOの派遣について議論する安保理では、大国は自 国の国益にかなわないPKOの派遣にはなかなか賛成しません。 そのため、多くの紛争が十分な対処をとられることなく放置さ れるという状況ができてしまったのです。 また、PKO自体も、財政難であるとか、停戦後にしか派遣でき ないといった性格的な限界を抱えています。 最後に、国連憲章にも明記されている内政不干渉がネックしな っています。内政不干渉とは、基本的に、一国の中で起こって いることには、国際社会はよほどのことがない限り口を出して はいけないという決まりのことです。したがって、たとえ、あ る国のなかで、ジェノサイド(集団殺戮)が起こっていて、国 際社会が止めに入ろうとしても、その国に、内政干渉だといわ れてしまうと何もできないのです。ここにも大きな国内紛争へ の対処の困難性があるといえます。 最後に、国際法というものは、国家に対して適用されるもので あり、国内紛争の場合には、民族などには適用されません。ま た、紛争が起こり、内戦状態にある国の国内法は事実上破綻し ていると考えられるので、無政府状態にあるといえます。加え て、停戦合意なども、破ったからといって牢屋にいれられるわ けでもなく、罰がないので、停戦も簡単破られてしまいます。 つまり、国連のシステムとしての限界、大国の意思により対処 すべき紛争は選定されてしまうこと、PKO自体が抱える問題点 、内政不干渉の原則、国際法の未発達といったことから、国内 紛争への対処は難しいといえます。 ポイント4 既存の取り組みの問題点は、ポイント3の内容と重複しますが 、PKOの抱える問題、すなわち財政難、PKO派遣国の選定がまず 挙げられます。また、PKOの任務自体にもその問題点を求めら れるかもしれません。これに関しては、PKOの議題解説のおさ らいで話します。 最後にポイント1について 経緯とは、まさに、ポイント2,3,4のようなことです。つ まり、冷戦後国内紛争が多発しているにもかかわらず、その対 処が芳しくなく、一度紛争が起これば紛争は長期化、泥沼化し 、さまざまな問題を副次的に起こすので、いっそのこと紛争の 発生から止めてしまおうというものです。紛争は一度起これば 、解決が難しく、さらにその解決を難しくさせる問題を誘発す るので、発生を予防してしまおうというのが紛争予防の始まり なのです。もちろん、発生しなければ何の問題もないわけです が、そうもいきません。紛争予防という考え方は当然ではある けれども、今またその重要性が高まってきているのです。 以上が導入で述べられた内容です。それぞれレジュメなどを見 つつ、確認してみてくださいね。 ■PKOの設立と発展―近藤担当 前回の私の講義の位置づけは補助冊子の第3章の延長というこ とで設定しました。なので、もっと安全保障とか集団安全保障 体制といったことについて知りたい人は補助冊子を参照してく ださい。それでもよくわからないところは、遠慮なく私に尋ね てくださいね。では、おさらいをしていきたいと思います。補 助冊子にも内容が幾分かカバーされているので、冊子にはのっ ていない、講義の後半を主に復習したいと思います。 PKOは、冷戦後大国間の協調が失われ、東西陣営の対立が起こ り、またそれにより安保理の機能が麻痺してしまったことに加 え、国連軍が存在しないという状況の中で、何とか紛争に対処 するために国連によってつくられました。PKOは国連が実際の 紛争に対処するために苦肉の策として編み出したものなので、 国連憲章にはPKOに関する規定はありません。また、国連憲章 第6章半の行動と呼ばれています。 PKOはいつでも、どこにでも派遣できるものではなく、PKOの設 立における前提条件があります。一つ目は、全紛争当事者が停 戦に合意すること、二つ目が、全紛争当事者がPKOの受け入れ に同意することです。この二点の要件をみたして初めてPKOは 派遣されます。 また、PKOの活動を効率的に行うために、PKOとして派遣される 国連要員の行動規範というべきものがあります。全部で三点あ り、一つは、全紛争当事者に対して、公平かつ中立の立場えの ぞむこと。二つ目は、紛争の当事者に対して強制措置を発動す ることを極力控えること。三つ目は、国連要員は、自衛のため の場合を除き、武器を使用してはいけないことです。 そして、これらの設立要件、行動規範を満たしたPKOのことを 伝統的PKOといいます。 PKOは時代ごとに大きく分けて、三つに分類できます。それは 、第一世代PKO、すなわち伝統的PKO。停戦監視に加えて、行政 、統治機構にも携わる、第二世代PKOまたは拡大PKO。最後に強 制措置に踏み切った第三世代PKOです。 最初に述べたように、PKOに関しては、国連憲章に規定がなく 、またPKOの限界も指摘されており、今後PKOがどのように発展 していくのかはわかりません。しかし、国連軍が存在しない今 、PKOの果たす役割は非常に大きく、重要であると言えます。 したがって、今回の議題の論点のひとつでPKOの任務について 話し合うことはとても意義のあることなのです。 最後に質問にお答えしたいと思います。 @内戦、国内紛争、戦争、地域紛争、国際紛争、国家間紛争 の違いは何か。 ずばり言いまして、明確な違いはありません。国際政治学では これらの表現をかなり曖昧なまま使っています。もちろん、何 かと対比して使うときにはそれなりの区別があるわけですが、 それも学者によってまちまちです。それぞれの表現について、 国連が定義づけをしているわけでもありません。 簡単に言いますと(あくまで私の調べた範囲です)、内戦と国 内紛争はほぼ同義のものです。また、地域紛争とは、国家間紛 争も国内紛争も含むのに対して、国際紛争という場合は、国家 間紛争を指します。 戦争に関しては、死者の数が何人以上のものを戦争というとい った定義もありますが、これも決まっているわけではありませ ん。比較的これらの語の区別は、国際法の分野では明確にされ ているようですが、極めて曖昧だとしかいえません。 A地域紛争の定義とは? これも上記で述べたように、決まっていません。定義に関して は論ずる学者によるところが多く、絶対的な定義がありません 。今回は国家間紛争のみというよりは、国内紛争への対処につ いて主に考えていきたいので、国際紛争ではなく、地域紛争を 議論するといえます。 B内政不干渉って何? 内政不干渉は、国連憲章にも明記されている原則であり、主権 国家ならどこの国も主張するであろう権利です。つまり、自分 の国のことは、基本的には自分できめさせてほしいという内容 です。なので、国際社会は、一国の内政にくちを出すことはな かなか難しく、ある国のなかで人道的危機が起こっているとし ても簡単には介入できないのです。 以上主な質問にはここで答えさせてもらいました。ほかにも個 人的に質問があれば、近藤まで、メールをください。 では、今週の土曜にまた会いましょう。 近藤真由美
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配布物 ・Press Release (html) (word) ・議題解説レジュメ「導入(紛争予防の出発点)」(井床) (html) (word) ・議題解説レジュメ「平和維持活動の設立と発展」(近藤) (html) (word) ・前期議題補助冊子(近藤) (html) (word) ・ リサーチの手引き(内容篇)(水野) (html) (word) ・オリエンテーション合宿議題概説(BG) (html) (word) ・オリエンテーション合宿議題概説議長案 (html) (word) ・課題1 (html) (word) ・前期シミュレーション国割り調査 (html) (word) ・住所確認表+パソコン実態調査 (html) (word) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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提出物 ・国割り調査票 近藤まで ・課題1 近藤まで ・住所確認表+パソコン実態調査(新入生) 水野まで 勿論、5月15日(土)の活動の直接での提出も受けつけます。課題、頑張ってください。 5月15日 第3回勉強会 4月に始まった勉強会ももう3度目です。今日の内容は議題解説B 「平和への課題」「平和への課題―追補―」(北野) 、議題解説C 「PKOの失敗と成功より」(西山)、それと来週の22,23日にあるオリエンテーション合宿の 国割り発表がありました。 第一回の説明会からどんどんと増えている会員数ですが、今日は70人近くの会員が集まりました。 北野の議題解説では、紛争予防の概念の始まりから『平和への課題』への過程、『平和への課題』の内容、 そして『平和への課題』がどのようにして『平和への課題−追補−』へと移っていったか、両者は何が違 っているのかということを解説しました。要点を絞ったレジュメと口頭での解説はわかりやすく、最後に会 員に書いてもらったアンケートでも「わかりやすかった」と好評でした。ただ、 緊張のためか質疑応答では少々あせって混乱していたようです。(^^;) どうもお疲れ様でした。 一方西山の議題解説ではケースステディから学ぶ、と称してソマリア内戦、ルワンダ内戦、 旧ユーゴ内戦の3つを取り上げました。内容は、国際政治の制約の中で生まれたPKOがその性格ゆえに、 どのような壁にぶつかったのか、そして何が出来なかったのかを3つの事例を通して学ぶというものでした。 ソマリア内戦での「中立性の原則」、ルワンダ内戦における「早期警報システム」と「大国にとっての戦略的価値」、 ユーゴでの「実効性」と「PKOに対する信頼」など、ケーススタディから学ぶことはPKOの未来を考える上では非 常に有意義であるということを感じました。 議題解説自体も非常に評判が良く、アンケートなどでも褒めている会員が多かったです。ただその一方で 延長のためユーゴなど、一部が省略されてしまったことに関しては残念だとする声も多くきかれました。 せっかく上手だったのだからもっと長く聞きたかった、ということでしょうか。オリ合宿での熱弁に期待です。 二つの議題解説の後、ディレクターの近藤からのレビューがありました。私事ですがこの毎回のレビュー、 好きです。 一通り解説が終わった後にきれいにまとめてくれるというのはやはり助かります。 毎度毎度有難うございます。 先ほども書きましたが、今日は非常に人が多かったです。新入生の入会者もなんと36人に達しました。 来週のオリエンテーション合宿はその新メンたちにとって初めての会議です。また、多くの旧メンにとっ てもペアデリゲートという形は初めての経験です。新メン、旧メン共に不安な人は多いのではないでしょうか。 しかし、逆に考えてみれば共に 会議に参加するというのは親睦を深めたり、何かを教えるのにはもってこいです。 この一週間前向き前向きに考えて頑張りましょう。 前期会議ディレクターより こんにちは。ディレクの近藤です。前回は議題解説の内容が盛 り沢山でしたが、みなさんしっかり整理して理解されたでしょ うか?もう一度レジュメ、BGを確認しておいてくださいね。今 回はフォローメールを流すのが遅れてしまってごめんなさい。 みなさんはオリ合宿の準備と前期の議題の勉強とで忙しくして おられると思いますが、前期の勉強はシミュレーション(会議 )を充実したものにするためにも、しっかりこなしていきまし ょう。 では少しおさらいしてみたいと思います。オリ合宿のリサーチ 中だと思いますので、できるだけ簡潔に説明します。前回の勉強会の内容は、 @紛争予防とは―『平和への課題』より (北野) A紛争予防の活動―ソマリア、ルワンダ (西山) でした。まず、@のほうから復習します。 ■紛争予防とは この議題解説で、もっとも重要なのは、ずばり紛争予防とは 何なのかを理解することです。 紛争予防の概念、つまり紛争を未然に防ごうという考えは20 世紀初頭から見られていました。しかしながら、その紛争予防 の概念について深く言及したりすることはありませんでした。 そんな中、紛争予防が大々的に注目をあびることになった『平 和への課題』が、当時の事務総長である、ブトロス・ガリによ ってだされました。その特徴は、紛争の進展を時系列的に把握 し、その進展段階に見合った対処法を示したことでした。すな わち、 @紛争発生前・・・予防外交 A紛争発生後・・・平和創造活動 B停戦合意後・・・平和維持活動 C紛争終結後・・・平和維持活動 上記のように、紛争の発展を四段階に整理し、その各々の段 階でなされるべき対処法を示しました。それぞれの詳しい内容 についてはBGの第二章に書いていますが、これらの中でも、特 に@紛争発生前の予防外交について、国際社会は注目したわけ です。この予防外交によって紛争を発生前から防いでしまおう と考えました。 また、この@以外で興味深いのが、Aの平和創造活動と呼ば れるものです。これは、なんと平和的手段だけではなく、強制 措置をも含む内容だったのです。つまり、国連憲章の第6章に 基づく紛争の平和的解決が失敗したら、憲章第7章に基づく強 制措置を行うことを許したのです。ここで、思い出してほしい のが、第二回勉強会のPKOの議題解説です。PKOの国連要員の行 動規範のひとつに、「国連要員は自衛のための場合を除く、武 器の使用を行ってはならない」というものがあったのを覚えて いるでしょうか?この行動規範とB平和創造活動を比較してみ るとどうでしょう。一方は、自衛権を超えた武器使用を禁じて いるのに対し、他方では、強制措置をも認めています。すなわ ち、このB平和強制活動は、伝統的PKOとは異質のものであっ たのです。この『平和への課題』では、紛争の発生を予防し、 その発生の予防が失敗し、紛争が発生してしまった場合には、 紛争の拡大防止のために強制行動をもいとわないということが 示されました。これを受けて、第三世代PKOのようなものがで てきたわけですが、ことごとく失敗してしまいました。この失 敗例が、西山さんが説明してくださった、ソマリア、ルワンダ の例です。 その後、平和執行、平和強制などという概念は平和維持活動 とともにあってはならないと考え直したガリは、『平和への課 題―追補』を発表し、平和強制活動と平和維持活動を明確に区 別し、伝統的PKOの原則を再確認しました。 この流れを受けて、国連は「予防外交とは、外交手段を通じ 、紛争を予防する行動である。ただし、平和強制行動はこれと は明確に区別する。」という定義を行いました。 その後、紛争の拡大を防げなかった、ソマリア、ルワンダの 例を受けて、やはり紛争は発生から未然に防いでしまうべきだ との声が高まっていったわけです。ここに紛争予防の必要性が 生まれたのです。 結局のところ、PKOは憲章に明確な条文をもつ組織ではなく 、PKOの行動規範、設立条件と言われるものも何かに明されて いるわけではありませんが、国連が失敗と成功の経験のなかで 見出した貴重なものであると言えます。「予防」と一口に言っ ても、どこからどこまで予防の範囲に入るのかといった議論も 実際のところ展開されています。極端な話をすると、「今回の アメリカのイラク攻撃も、テロの拡散を防ぐための予防手段だ 」といったことになりかねないのです。それぐらい予防の範囲 は解釈によって広がるものであります。しかしながら、紛争の 発生を防ぐことの重要性は今まで述べたように、強調されてい るのです。紛争の予防と重要性とそれが含む危険性をあわせて よく考えてみてください。 ■紛争予防の活動 ソマリア、ルワンダの例から何を国際社会は、教訓として得 たのでしょうか?これについて知ることが講義の目的でありま した。ソマリア、ルワンダで何が起こったのかについては、BG に詳しく説明してあるとおりです。このフォローメールでは、 その具体的事例から何を得たのかについて説明したいと思いま す。 ☆ソマリア ソマリアでのPKOの特徴は、PKO史上初めて「平和執行型」の 任務を負った点です。レジュメをもう一度チェックしてみまし ょう。ソマリア情勢への対応の考察点として、二つのポイント があがっていますね。 @ガリ事務総長と米国のと意見の不一致 A国連が紛争当事者に変身。この二点がソマリアでのPKOの活動を通して、国際社会が今一 度考えるべき点です。 まず、@ガリ事務総長と米国の意見の不一致について。この 点を一般化すると、つまり紛争解決の任務を担う、アクター間 の意見が違っていたということです。紛争予防の活動の担い手 は、PKOだけではありません。紛争の拡大を防ごう、紛争を解 決しようを動くのは、国連のPKOをはじめとする国際機関、今 後の勉強会で勉強するさまざまな地域機構や各国の支援に加え て、NGOも活動に参加します。これらの諸機関が、もしばらば らに、紛争の拡大、解決のために活動をはじめるとどうなるで しょう?それぞれの機関は、各々ベストを尽くそうとするわけ ですが、ばらばらに活動を行い、政策面でぶつかってしまうと 効果的な対処は望めそうにありません。まさにソマリアでの失 敗が物語っています。各、紛争予防の活動実施主体が、多くの 実施主体間で意見を一本化し、それぞれの得意な分野で活動を 行うのがもっとも効率的です。すなわち、紛争を予防するにも 、拡大を防ぐにも、防ぐ側が協力して、対処における共通認識 を持った上で活動しなければ成功は難しいということです。こ こに国際社会が学びとるべきポイントがあります。この点に関 しては、土曜日に前回を振り返りつつ、詳しく講義をしますの で、そこでも確認してください。 A国連が紛争当事者に変身してしまったことについて。 これは、どういうことかというと、平和強制に走って失敗し たということです。PKOの行動規範の「自衛以外の武器使用は 行ってはならない」というところから離れて強制行動に走った 結果です。強制行動をとるということは、どういうことである か、覚えているでしょうか?PKOの講義でも説明しましたが、PKO が強制行動に移るということは、PKOも他の紛争当事者と同じ 立場になってしまうということです。PKOは中立の立場にいて こそ、仲裁者としての任務を果たすことができます。しかしな がら、いくら仲裁者としてでも、「紛争をやめろ!やめないと 、お前らに空爆する!!」などといって紛争当事者を懲らしめ 始めたとします。するとどうでしょう。紛争当事者にPKOはど のようにうつるでしょうか?「PKO、お前らも敵だ」となりま すよね。つまり、紛争の解決のため、仲裁するために入ったPKO が紛争に参加して紛争の当事者になってしまったわけです。こ れでは紛争の解決どころか、余計にややこしくしただけです。 したがって、PKOはその任務のなかに強制を帯びたものを含 むべきではないという教訓が生まれたわけです。これがガリの 『平和への課題ー追補』へとつながります。 ☆ルワンダ ルワンダについても、レジュメを確認してみましょう。ここ でも二点ポイントがあがっていますね。 @国際社会の遅い対応A戦略的価値のないルワンダこの二点です。 さて、まず@国際社会の遅い対応について。ジェノサイドが あらかじめ予期されていたことは、西山さんが説明してくれま した。新聞やラジオでジェノサイドの発生をにおわせる情報が 流されていたのです。しかしながら、国際社会は、これらの早 期の段階でのジェノサイド発生の警報をしっかりと受け止め、 対策を講じることができませんでした。結果として、数日間に 大量の血が流れることとなったのです。 つまり、ここで学ぶべき教訓は、早期警報の重要性と早期行 動の重要性です。いくら、ジェノサイドが起こりそうだという 警報が当事国から発せられても、国際社会がその警報を察知し て動かなければ何の意味もありません。当事国内部からの早い 段階での警報とその警報を受け取る国際社会の敏感なアンテナ と、即行動できる力が必要なのです。 したがって、早期警報と早期行動の重要性が教訓となりあま した。この点に関しても土曜日の講義で扱いますので、前回の 講義を踏まえた上で講義に臨んでください。 A戦略的価値のないルワンダについて。この戦略的価値の意 味はつかめているでしょうか?アメリカがイラクに攻撃を仕掛 けたのはフセイン政権打倒もあるでしょうが、その後ろに石油 があったからですよね?つまり、イラクはアメリカにとって戦 略的に重要なわけです。だから、テロに屈しない、中東を民主 化させるなどといいつつ、踏み込んでいったわけです。しかし ながら、ルワンダはどうでしょう?ルワンダはご存知のとおり 、アフリカの国です。アフリカの国の中には、金やダイヤモン ドが豊富にとれる国もありますが、そのほかは、他国がのどか ら手が出るほどほしいものはないのです。つまり、紛争に介入 していったところで、何が得られるか、国益になるのかという ことを国は考えます。きたないようですが、国家が国民と領土 を守らなければならないという最大の目的をもっている以上、 国益を考えるのは当然のことです。しかしながら、人道的な面 においてはそうもいってられない状況もあります。ここで一種 のジレンマが生じるのです。しかしながら、国益を重視すると いうことを考えますと、アフリカの戦略的に価値のない国の紛 争に入って、自国の軍を疲弊させて、ときには兵士のなかに死 亡者までだしても、行く意味があるのか?という問題にぶつか ります。ここのルワンダの例ですと、過去のソマリアでも苦い 経験が邪魔をしてさらに国際社会に介入を渋らせていたのです 。 戦略的価値、国益、人道的な問題。どれも簡単な問題ではあ りません。これらの関係についてどうすべきか、ルワンダでの 経験は国際社会に大きな問題を提起したといえます。 以上、前回のおさらいです。結局長くなってしまいましたが、 またわからないことがあれば気軽にメールしてください。では 、土曜日に会いましょう。 近藤真由美
配布物・Press Release (html) (word) ・議題解説レジュメ「紛争予防とは 『平和への課題』&『平和への課題−追補−』」(北野) (html) (word) ・議題解説レジュメ「地域紛争への取組み」(西山) (html) (word) ・リサーチの手引き(実践篇前編)(水野) (html) (word) ・オリエンテーション合宿のお知らせ(山岡) (html) (word) ・オリエンテーション合宿連絡事項(佐藤) (html) (word) ・課題2 (html) (word) ・課題1回答 (html) (word) 提出物 ・課題2 近藤まで 勿論、5月22日(土)の活動の直接での提出も受けつけます。課題、頑張ってください。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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