Working Paper submitted by Russian Federation
このワーキングペーパーはDRのための叩き台となることを願って作成されたものです。すなわち、参考決議案が存在しない議題ですので、議論もしにくいという点を考慮して、まずロシア政府から問題となるであろうと想定される事柄についてまとめました。これらの文章に対して批判する、賛成する、または付け加えるという形で議論を発展させていければと考えています。前文と主文に分けていませんが、それは些細な問題であり、DR作成時に考慮すればよいと考えました。活発な批判を期待しております。
紛争予防の必要性と目的について
1. 地域的な紛争は、世界の平和の脅威となりうるため、直ちに解決せられるべきものがあることを確認し、
(紛争を停止させることで、特に独立運動の場合、独立を助けることにもつながりうる。ロシアのチェチェンなどはテロリストの巣であり、独立を許せばテロリストがより世界にはびこることになるのみならず、その周辺諸国も独立運動へと駆り立て、一 国を混乱に貶める危険性があり、それは逆に世界の平和を脅かすことになるであろう。
Security Council resolution 1535 (2004)Threats to international peace and security caused by terrorist acts 参照
また安保理の常任理事国でもある中国の同意を得ないまま国内紛争に介入することとなれば、それは世界と中国の関係という視点においても悪影響がでるであろう。世界の平和がPriorityである限り、こういった行動は慎まれるべきである。
これは公式見解からの紛争予防の理屈)
2. また、ジェノサイド、民族浄化運動などの非人道的な、戦う意思のない民間人を無差別に殺害する行為を直ちにやめさせる必要があることを強調し、
(上の文言と比較して、これはより国際世論に基づいた、紛争予防の理屈)
3. 同時に、貧困、飢餓などで苦しむ人々への供給物質を奪い取るような、人道的救援活動の妨害に対して、対処する必要性を強調し、紛争予防とは、信頼醸成、難民問題への対処、早期警報などを含め、紛争の各段階における包括的な、人間の尊厳を守るための人道的活動をさすことを確認し、
(紛争予防の目的は単に紛争を停止させることにあるのではなく、そこに住む人間が、人間として幸せを追求するだけの権利と自由を与えられていることを補償することにあることの確認、またガリによる平和への課題を紛争予防の定義として用いる。強制措置については紛争予防の方針以下を参照)
4. また特に紛争地帯の子供が人間としての権利が守られるべきことを、Security Council resolution 1460 (2003) and armed Conflictもって想起し、
5. 同時に、世界に住む人々は多様な価値観に基づいて生きていることを認識し、それぞれが求める幸せの形態は異なりうることを改めて確認し、
(人道的という言葉を使用するときの弊害は、その人道的という言葉の内容が一様ではないことである。我々は、人によって人道的という言葉の意味が異なっており、そのため、紛争予防を単に人道的介入と言う言葉で片付けることの難しさを再起している)
行動主体について
6. 国連を主導として、地域機構、当事者政府との協力のもとで、
(コソボでは地元の政府の協力が得られなかったために紛争を鎮めるのにうまくいかなかったと考える。Chapter VIII of the Charter of the United Nationsを理由とする。SC resolution 1353も参照 行動主体を国連とすることで正当性が増す。しかしその一方安保理の承認を受けなければならないという点で大国の影響を受けやすいというマイナスポイントもある)
7. また国連は地域機構、当事者政府、NGOなどと協力して効率よく紛争予防に取り掛からなければならないことを改めて確認し、そしてそのために、それらの機関間の調整を行う事務所を国連内に設立することを要請する(Office for the coordination of International and Regional organizations)
紛争予防の方針について
8. 停戦の管理のみに関与した伝統的PKOから、軍事力をもって紛争を解決するPKOへの移行が妥当なものであることを確認し、(Afghanistan, the DR of Congo, Sierra Leone, Timor-Leste, Liberia and in a number of other crisis areasにおけるPKOの役割が、世界の平和を保つのに多大な意味を持つことを確認し、)
9. また、そのような軍事的強制力をもったPKOの派遣は、国連憲章に記される取り決めに厳密に則って派遣されなければならないことを改めて確認し、(アメリカの身勝手な行動を抑止、アフガニスタン侵攻のような出来事が再び起こらないことの確認)
10. そして軍事的強制力をもったPKOの派遣は、国連が得られる予算、軍事力、各紛争の性質などを慎重に考慮して行われるべきであることを改めて確認し、(各紛争がそれぞれ非常に異なった性格を持ち、その現地調査を厳密に行って、どれほどの規模のPKOが必要とされているかを見極めることが、PKO要員の安全保障へともつながる。また、国際世論に流されて兎に角派遣することがPKOの目的ではないことを確認する)
11. また、これまでの紛争予防の経験から、現地調査とそれに伴う正しい紛争の状況についての判断、早期決断、早期行動などが紛争予防には必要不可欠であることを強調し、(どれほど当事者の対立は根深いのか、当事者が求めていることは何なのか、国連はどれほど迅速に今の状況に対処しなければならないのか、紛争当事者の情報、紛争当事者グループの紛争を起こす意図、強制的な介入を行うとすれば、どれほどの被害者を想定し、またどれほどの軍事力をもって介入しなければならないのかetc…)
12. 軍事的強制力を持ったPKOの当面の問題はPKO要員の安全保障と軍事力の強化であることを確認し、(PKO要員の安全保障は、国連が当事者とならないための重要なポイントである。また軍事力が十分になければ抑止力としての力は実に小さくなる上、PKO要員の安全も保障されえない。軍事力とはその要員の規模、武器の質、部隊の訓練、統制の質などをさす。安全保障についてはSecurity Council resolution 1502 (2003) Protection of United Nations personnel, associated personnel and humanitarian personnel in conflict zonesを参照。最近の事象では、バグダッドにおける国連の建物がテロリストによって攻撃されたことがある。また同時に国連という世界の権威が派遣するPKOとしての「政治的、イメージ的」軍事力によって、当事者を牽制し、抑制することを目的とするほうが、PKOに人員を派遣する国の意図に沿える上、紛争を防止するという目的を達成しやすいことにも注意)
13. 国連の予算、軍事力は国連加盟国から支給されていることを確認し、各国に今後進んでこれらを提供することを要請し、そしてこれらのPKO要員の育成を行う上で、the UN Security Council's Military Staff Committeeの役割の拡大に期待し、(また同時に、各国からの予算、軍事力提供を促進させるための、なんらかの措置を講じる必要性を強調したい。すなわち、各国が軍事力や資金を提供することのインセンティブは何なのか。各国の協力を要請することについては2 and 4 of Article 47 of the Charterを参照 第五十八回の国連会議でもわがプーチン大統領が話したように、我が国はUNによって承認されたPKOに軍事力を提供する、また多国籍軍に参加するのに前向きな姿勢を示している。)
対象となる紛争について
14. 国家間紛争と、紛争が勃発した国家政府の要請、または承認を得た紛争を紛争予防の対象とすることを確認し、(内政干渉の問題にひっかかる国内問題について議論するよりも、目先の対処しなければならない紛争について考えることが必要不可欠であり、下手に中国などと言い争うのは実質的な問題解決への遠回りとなるであろう)
15. 国内の問題は、国連憲章第二条七項に述べられているように、その政府にまかせられるべきであり、この内政不干渉の原則は厳重に守られるべきものであることを改めて強調し
16. 従って、国連は、加盟国全てに自国内の紛争を早急に解決する、具体的、かつ効率的なアプローチを取ることを要求し、(その国の政府が紛争当事者と交渉すること、また自国では手に負えなくなった問題に関しては国連の、もしくはPKOの介入を要請することなどを含む。ロシア連邦では、チェチェン問題に対し、例えば
が明確にしめしているように、具体的に対処をしている。結果、この地域には平和が確実に戻りつつある。)
その他
17. 停戦後の国家復興には、その敵対関係にある当事者を初め、周辺諸国の利害を共にする国々、国際機関、NGOなどが対話を行い、協力していくことが友好であることを改めて確認し(アフガニスタンのケース、そしてイラクでのあるべき姿)
注:軍事強制力とあるのは、当事者の要求なしに介入し、かつ軍事力を行使することを指す。これは強制的な介入の場合、同時に軍事力が必要とされる場合がほとんどであることを踏まえている。