論点整理
文責:近藤真由美
講義の目的 ・会議における論点の確認。
・対立点を通して担当国の立場を知る。
T.論点@―紛争予防の定義
・定義の設定:紛争予防を国際社会が進める上で、@ 、A B 関与するのかを明らかにする。
⇒紛争予防の活動が効果的に行える。
※冷戦後に起きた紛争の8割は(1. )である。・・・紛争予防=国内紛争への対処
※定義づけにおける問題点:2. (国連憲章第2条7項)
・実際の議論
欧州地域(OSCE) アジア(ARF)
国内紛争への取り組み 国家間紛争に限定
の重要性を強調 中国・ロシアの影響
各地域による認識のズレ
アフリカ(AU)
国内紛争への取り組み
が急務
西側先進諸国:国際政治も安定し、国内も大きな紛争を抱えていない。
中南米:国際政治も安定し、国内も大きな紛争を抱えていない。
中東:国際政治も国内も不安定。
旧ソ連:国際政治は特に問題はなく、国内紛争が問題。
アフリカ:国際政治は特に問題はなく、国内紛争が問題。
東アジア:国際政治は緊張があり、国内は必ずしも不安定ではない。
☆内政干渉を拒む国々の諸事情
中国:国内のチベット自治区などの少数民族問題
ロシア:チェチェン共和国問題
ミャンマー、ベトナム、マレーシア、キューバ
タイ:ASEAN各国の内政問題であっても対話を行うことを可能にする「柔軟関与政策」
⇒内政不干渉の原則の見直しを求める動き
☆OSCEでは、紛争予防には、内政不干渉の原則は規定されないことへの合意を構築。
U.論点A―紛争予防の実施主体
・紛争予防の活動の主体の多様性⇒主体間の連携体制が必要。
(1)国連主導ケース・・・正当性。国際社会に受け入れられやすい。
(3. )により、PKO派遣対象となる紛争の選定が行われる。
(2)地域機構主導ケース・・・地域に見合った活動。
(4. )なしには、強制行動不可能。
⇒実際に紛争が起こった場合に有効な手段をとれない。
※PKOの派遣が期待しにくいアフリカ・・・地域機構であるAUによる対処を進めるも有効な対処が取られていない。
V.論点B―紛争予防の実施手段
・紛争予防活動を行う主なアクターとしてのPKOの強制力保持は必要か否か。
・紛争を未然に防ぐことの必要性(⇒伝統的PKOの限界、平和強制活動の失敗)
介入する側 介入される側
「国際体系」を維持するためのもの 対立 強制措置を伴わない国連憲章
第7章下の強制措置も含むべき 第6章に基づく措置
※紛争発生前から発生後にかけて ※内政不干渉の原則、同意原則
・実際の議論
国連総会:紛争予防を現実的に機能させていくためには、強制措置を含むことには慎重であるべきである。
アメリカ:国連の平和活動のイニシアティブを握る中で、強制措置が飛躍的に増大。
⇒紛争当時者の対話や説得などの平和的解決を阻害。
「予防行動」は、紛争の全段階を対象とし、早期警報・早期行動、狭義の予防外交(外交手段)、経済的手段・制裁、力の行使など、非強制的・強制的措置を含めた手段である。
OSCE:強制措置機能を備えておらず、紛争予防の活動としては、紛争の全過程を通じた非軍事的かつ非強制な活動を展開。欧州の強制措置を備えた地域機構としては、北大西洋条約機構(NATO)が存在。
※結局、介入する側(先進国)と介入される側(発展途上国)で、
@紛争予防は、5.
A紛争予防は、6. から7. までの一貫した戦略を行うべきなのか、または、8. に限定して行われるべきなのか、
以上の2点において、見解にばらつきがある。
W.論点C―紛争予防システムの構築
・紛争予防を行う上で、必要とされているシステムとは何か。
ex.早期警報システム、事実調査センター、オペレーションセンター
・早期の段階での、紛争の根本原因となるものを除くシステム。
ex.アフリカ地域:武器の流通経路の遮断、貧困層支援etc.
X.まとめ
今回の会議は、実際の国際社会でも議論が紛糾している議題であり参考決議はない。しかしながら、実際の国連ではまだ踏み込んで議論できていない議題であるからこそ、模擬国連会議で話し合う意義があると言える。4つの論点に関して、各国ともに国内事情、地域事情を考慮して実際に紛争予防の取り組みにはどのような困難性があるのかを実感してもらいたい。