食料安全保障と遺伝子組み換え穀物」 国連総会第2委員会(C.2)

募集定員
52名
会議監督
木村愛里 (神戸研究会、大阪大学外国語学部3回生)
議長
王本優花 (京都研究会、京都大学法学部4回生)
セクレタリー
中西良介 (日吉研究会、慶応義塾大学法学部3回生)
使用言語
日本語/日本語/英語 (公式/非公式/決議)

現在、地球の人口は約66億人です。そのうち飢えている人々の数は8億人にものぼります。周りに十分な量の食糧が存在しない、存在していたとしても手に入れるお金がない、またはそれらの食物が何らかの原因で汚染されている、など様々な理由により、多くの人々が飢餓、または栄養不足状態で暮らしているのです。

「原材料に遺伝子組み換え作物を含まない」

ところで、上記の表現をどこかで目にしたことがあるかと思います。「遺伝子組み換え作物」とは、ある従来自然で栽培されてきた作物に、全く別の生物の遺伝子を組み込むことにより新たな性質を付与された作物を指します。例えば、対害虫毒素を持つトウモロコシや、寒さに強いイネなどが挙げられます。これらの新品種は、今まで耕地として利用できなかった土地での栽培を可能にし、また作物の収穫量の増加をもたらし得るものです。

一方で、生態学的に全く新しく作られた生物が、人間の健康に全く害を与えないという保証がどこにもありません。こういった理由で、遺伝子組み換え作物は私たちの日常生活において「リスクが高いもの」として排除されがちであると言えます。

しかしながら、遺伝子組み換え作物は、飢えている8億人の人々の栄養改善に貢献する可能性を秘めたものでもあるのです。例えば、途上国において、ビタミンA不足により多くの子供たちが失明しています。そこで、体内でビタミンAに転換されるβ-カロテンを多く含む「ゴールデンライス」などが開発されました。もちろん、この「ゴールデンライス」が食する人々の人体に無害であるという科学的な証明はありません。しかし、遺伝子組み換え作物が苦しんでいる人々に資するものであるとすれば、一概に「リスクが高い」と排除してしまわず、その利用法を一度は深く検討してみるべきなのではないでしょうか。

参加者の皆様には、遺伝子組み換え作物が持つ「利点」と「リスク」を考慮したうえで、「飢えている人々が多く存在する地域においては、遺伝子組み換え作物の栽培が促進されるべきなのか?」ということを主に議論して頂きたいと考えています

皆様にとって、人間が生み出した科学技術をどう評価し、どのように役立てていくか、ということを深く考える良い機会となれば幸いです。


【参考文献/URL】
佐野浩監修 横浜国立大学環境遺伝子工学セミナー編著 『遺伝子組み換え植物の光と影U』(学研出版センター、2003年)
FAO
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