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国連や国際関係に興味を持っている人に共通している気持ちは何だろうか。このようにふと考えたのがこのテーマを思いついたきっかけです。全員に共通している気持ちを言い当てることは難しいかもしれませんが、少なくとも会議参加者の皆さんは会議というものに意義を見出しているという部分では共通しているのではないだろうかと思います。あるいは他者との対話を大事にしたいと考えている人が多いのではないだろうかと思います。そこで、このテーマ「対話 -Dialogue-」によって会議参加者の皆さんに訴えかけたいメッセージとしては、もう一度自分がなぜ国連や国際関係に興味を持つようになったのか、自分が会議に対してどのような意義を感じているのかを見つめ直すきっかけにしてほしいということです。 この見つめ直すという行為はとても大事な行為だと思います。現在、世界でも先日のイラク問題を巡る安保理での一連の行動を通じて、再び国連の意義を見つめ直そうという動きがあります。その中で国連には世界をリードしていくだけの力がないという批判の声も上がっています。しかし、私はそれでもやはり国連というのは重要な役割を担っていると思います。なぜなら、国連こそが全世界の国々が参加できる対話の場だからです。 中には対話に意義はないと思っている人がいるかもしれません。今日の状況ではそのように考えても不思議ではないかもしれません。しかし対話以外の方法、例えば武力によって物事は解決し、信頼の構築はできるのでしょうか。むしろ私は対話こそが全ての始まりとなるのではないかと思うのです。対話によってしか信頼の構築はできないのではないかと考えるのです。 対話というのはおそらく地道でそして時間のかかる行為です。しかし先人たちは過去幾度も対話を通して信頼を構築し、協調を保とうと努めてきました。時には戦争という残虐な行為によって、対話により培ってきたものが無に帰することもありましたが、それでも対話は大切な行為だと思います。会議に参加される皆さん、この第3回模擬国連会議関西大会を通して、今日の我々にとっての対話の意義というものをもう一度見つめ直してみましょう。
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第3回模擬国連会議関西大会事務局 |